ふるさと三重の物産展開催 - 松菱百貨店
松菱百貨店では、9月6日から9月11日迄、恒例のふるさと三重物産展が開催された。初日は、開店と同時に大勢の顧客が6階催事場に殺到、まずお目当てのぎょうざの美鈴の「手延べ餃子」が瞬く間に完売した。写真で行列を作っている顧客のカゴの中には、ほとんどがこの手延べ餃子が入れられた。最大で50人以上の顧客がレジに並ぶという光景が見られ、担当する松菱社員も息つく暇なく会計に追われた。
また、毎度おなじみの愉快なネーミングの「へこきまんじゅう」は、販売ブースの裏で一日中製造を続けながらも顧客の列が途切れることはなかった。赤目四十八滝に本店を持つこのまんじゅうは、サツマイモの生地で焼いた地元では大人気の名菓である。
新鮮な魚介類は、焼あなごまぶし、牡蠣めし膳、鯛めし膳、鯛ヅケばら寿司など地元の味わい深い弁当が並んだ。手作りシューマイ、ブラックカレー、焼肉千力など地元の名店も勢揃いし、デパート催事独自のワクワク感を醸し出していた。食品担当の奥野さんは、「相続以上に来店客が多く、長い行列を作らせてしまい申し訳ない」と顧客の動向を心配していた。
伊賀焼の創作展示も厳粛に開催
6階催事場に併設する美術サロンでは、伊賀三田窯の谷本貴陶展が開催された。安土桃山時代からの伝統ある伊賀焼は、素朴の中にも荒々しさ・猛々しさを内包し、長く独立国として国人が支配した伊賀の気風を感じさせる陶芸である。祖父・父について学んだ谷本貴氏は、自らの作品に更に創造性を取り入れて、伊賀焼の発信に努めている。美術サロン担当の田畑さん、鳥羽さんも「これからの時代を牽引する作家として期待している」と話していた。