蕎麦処 銚寿庵開店 松菱7 階

令和 6年 12 月 21 日~営業開始 松菱百貨店

 つながるデパートカーニバルで、地域発のコミュニケーション力を存分に発揮している銚子電鉄がプロデュースした、期間限定食堂蕎麦処「銚寿庵」が松菱7階にオープンした。

 銚子産の醤油を使った江戸前蕎麦・稲庭饂飩を始め、その道40年の料理長が腕を揮った天麩羅蕎麦や天丼、親子丼、国産あずみ野の山葵を使った葉山葵蕎麦など蕎麦好きの方に関わらず楽しめるメニューが目白押しとなっている。

 銚子産では、鰯のつみれ汁やメロンを贅沢に使ったまずソーダなどお得意のだじゃれを冠したメニューも登場した。
シェフのこだわりの逸品は東日本大震災の被災地岩手県大槌町で震災後からずっと活動している、東日本大震災雇用・教育・健康支援機構が運営するコミュニティハウスどんりゅう庵の名物メニューどんりゅう庵カレーの具材を陸路直送した料理長特製カレーうどんである。三陸一と言われるどんりゅう庵カレーはトマトベースの一風変わったポークカレーだが、これに銚寿庵独特の味付けを施して、カレーうどんに仕立てたもの。東日本の2つの地方都市と津のデパートが繋がる、まさに新たなコミュニケーション食の誕生である。

 当日は11時の開店直後から引きも切らずに多くの顧客が来店し、昼時は注文が間に合わず残念な言葉を残してお帰りいただく来店客も続出するほどとなった。

 そもそも、デパートと言えば、その店独自のオリジナル色のあるファミリー食堂こそ、家族で楽しめる場として大いに存在感を放ってきた。いつの間にか、全国どのデパートもお馴染みのチェーン店が集まり、金太郎飴のようなレストラン風景になってしまっている。食に対してかつてないほど強いこだわりを見せる時代にもかかわらずだ。

 松菱百貨店で始まった地域のオリジナリティを前面に出した食堂が繋がるデパートカーニバルの名のとおり、全国のデパートに波及することになれば、デパート発の新たな食文化のコミュニケーションが地域に活力を生むことになるであろう。