英雄たちの経営力 第5回 日野富子 その1
日野富子って誰?
今回は、北条政子と浅井茶々(あざいちゃちゃ)( 淀殿) と共に「日本三大悪女」の一人と言われた日野富子の経営力について考えていきたいと思う。
これまで書いた英雄たちと異なり、「日野富子って誰?」と思う方もいると思うので、簡単にプロフィールと時代背景から記していく。
元弘(げんこう)三年( 一三三三) 鎌倉幕府を倒した後醍醐(ごだいご)天皇は新政権を立ち上げたものの、「建武(けんむ)の新政」はすぐに行き詰まった。その原因は多々あるが、端的に言えば、倒幕の原動力となった武士たちにとって満足のいく政権ではなかったからだ。
こうした風潮に乗り、足利尊氏(あしかがたかうじ)は反旗を翻した。だが朝敵とされた不利は否めず、反逆の大義もないため、尊氏は苦戦を強いられた。そこで後醍醐天皇の大覚寺統(だいかくじとう)と皇統を争っていた持明院統(じみょういんとう)を担ぐことにした。
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『黒南風の海 – 加藤清正』や、鎌倉時代初期を描いた『夜叉の都』、サスペンス小説『横浜1963』など幅広いジャンルで活躍
北条五代, 覇王の神殿, 琉球警察, 威風堂々 幕末佐賀風雲録 など。