現代学生服業界を読む(2)

学生服業界

学生服が消費者に届くまでの流通構造􀀃

 さて、この学生服業界とはいったいどのようなところか。その一端を簡単にご紹介する。

 生地メーカーは大手3社である。この3大メーカーが縫製メーカーへ生地を供給している。

 反物( 生地) 生産には少なくとも3か月はかかる。
縫製メーカーが6月に発注した反物( 生地)が12月に納品されてくるケースも少なくない。
縫製メーカーは大手メーカーが4社、中堅メーカーが岡山市内を中心に20数社ある。
加えて、全国には個人経営の小規模縫製メーカーが100社程ある。
これらの縫製メーカーがデパートを始め全国各地域の学生服販売店に学生服を卸している。

 小規模縫製メーカーが学生服販売店も兼営しているケースもある。

 商品は3月中旬から末日にかけて納品されるのが標準的である。

冬服の生産は前年の夏服の生産完了後から始まり、翌年の受注繁忙期までに供給量の7、8割が備蓄生産される。
そうしなければすべての需要に応えられないのだ。

業界への新規参入

 学生服業界への新規参入の動きが見られる。
その先兵はユニクロと青山商事だ。
埼玉県下の高校では学生服の価格は高いとの評価により、標準服の購入先にユニクロが決まったのだ。
紺の上着、グレーのズボンであれば問題が無く、それらはユニクロで買い求めることができるとの学校のスタンスである。
今後もユニクロの参入は増加する可能性がある。