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デパート新聞 第2657号 – 令和3年2月1日

12月東京は15.9%減

日本百貨店協会は、令和2年12月東京地区百貨店(調査対象12社、25店)の売上高概況を発表した。売上高総額は1472億円余で、前年同月比マイナス15.9%(店舗数調整後/15か月連続マイナス)だった。店頭・非店頭の増減は、店頭マイナス16 .9%(89.4%)、非店頭マイナス5.6%(10.6%)となった。   ※( )内は店頭・非店頭の構成比

令和2 年12 月東京地区百貨店売上

商品別売上高(千円)構成比(%)対前年増減(-)率(%)
総額147,289,966100-15.9
紳士服・洋品10,066,3506.8-23.6
婦人服・洋品18,288,71512.4-25.5
子供服・洋品1,811,0611.2-20.7
その他衣料品2,153,7521.5-12.4
衣料品32,319,87821.9-23.9
身の回り品19,494,55313.2-18.9
化粧品11,540,3187.8-25.2
美術・宝飾・貴金属12,973,6908.84.4
その他雑貨5,419,5743.7-16.9
雑貨29,933,58220.3-12.9
家具1,557,7811.1-11.5
家電904,8980.658.6
その他家庭用品3,731,0172.5-8.9
家庭用品6,193,6964.2-3.6
生鮮食品7,558,8425.1-8.4
菓子13,836,9319.4-19
惣菜12,575,5568.5-5.7
その他食料品18,142,40512.3-6
食料品52,113,73435.4-10.1
食堂・喫茶1,782,1741.2-42.7
サービス1,790,2521.2-16.5
その他3,662,0972.5-18.4
対前年増減
(-)
商品券3,925,294千円-14.60%
従業員数16,170人-5.40%
売場面積819,540㎡-2.30%
営業日数31.0日31.0日
構成比は計算処理上必ずしも 100%にならない。
商品券は総額に含まれない

2020年12月インバウンド売上、購買客数は11カ月連続のマイナス

 日本百貨店協会が1月22日発表した2020年12月のインバウンド売上高(免税売上高)速報値は約34億4千万円(前年同月比88・6%減)、購買客数は約9千人(同97・8%減)と、売上、客数ともに11か月連続マイナスとなった。

百貨店データ

  • 3社商況12月
    • 三越・伊勢丹ホールディングス
    • 髙島屋
    • 大丸松坂屋百貨店
  • 12月店別売上前年比(%)
  • 都内各店令和2年12月商品別売上高
  • 関東各店令和2年12月商品別売上高
  • 人事異動
    • ㈱阪急阪神百貨店

地方百貨店の時代❖ その9

デパート新聞社 社主
田中 潤

 新型コロナウイルスの蔓延で、外国人の観光客は全く訪日しなくなってしまった。銀座を始め大都市の百貨店において、この影響たるや衝撃的と言える。免税売上がなくなったことで、全売上高の20%近くを失ったデパートもある。一方で、地方の百貨店はどうかというと、そもそも外国人は地方では物を買わないという背景があったのであまり影響はないところも多いようである。

 仮に新型コロナウイルスが終焉しても、外国人観光客が地方百貨店を目指して買い物にくることはないだろう。何故かは明白だ。今の地方百貨店で売っている物はすべて大都市の百貨店で購入できるからである。ところが、地方百貨店で売っていない物は、大都市の百貨店の内のどこかで購入できる。つまり、外国人観光客が単純に欲しい物を購入するためには、地方に行くことは時間の無駄になるだけなのである

 では、地方百貨店は大都市百貨店にはない外国人が欲しがる物を置くことに注力する必要があるのかどうかと言えば、これもノーである。大都市百貨店にはない商品を一つや二つというレベルでなく、外国人観光客が納得するだけの数の品揃えが出来るほどの投資能力は地方百貨店にはない。つまり、このプランは商品計画として成立しない。

 結論としては、地方独自のオリジナル商品を品揃えするには、まず地方の顧客のニーズをしっかり捉まえるというマーチャンダイジングで臨むのが先である。その結果、たまたまその地方にしかない商品が外国人客の目に留まり、観光と合わせて訪れてくれるようになれば儲けもの、というくらいの感覚で良い。ローカルの再生のために外国人顧客を呼び込もうとすることは、百貨店に限っては理論的に成立しないと考えていいだろう。

 定常型社会においては売上を拡大することの重要性は乏しくなる。地域の中で得ることが可能なパイの額と質を如何に見極めるかが勝負となるのである。

 

 今年は大雪が日本海沿岸の都市を苦しめている。個人の生活にも経済的にも大きな負担になる決して嬉しくない事件である。毎年続いた雪不足から一変して起きたこの事態は、わずかにスキーなどのウィンタースポーツには福音であるわけだが、新型コロナウイルスの蔓延で今年は皆で一緒にツアーということも出来ようはずがない。すべての歯車が狂ってしまったかのような今、まだ「オリンピックのために万全の準備を」といった声が収まらないことに喪失感ばかりが募る。
コロナのために毎日100人の命が失われていることへの鎮魂と最優先になすべきことへ突き進む覚悟は、施政者にはないのだろうか。

無駄の物語 part5 待ち合わせ

犬懸坂祇園
作詞、作曲などをしております

 携帯電話が普及したことで、最も便利になったことの一つが待ち合わせである。どこの場所で待ち合わせをしても、会えなければすぐに位置確認が出来る。携帯電話をかけながらの誘導も頻繁にされるようになった。

 待ち合わせ時間に間に合わなくなっても、連絡を入れれば不安感の解消になる。つまり、お互いのコミュニケーションによって非常に合理的に時間調整が出来るのである。平成の前半までの待ちぼうけや勘違いによるトラブルはほとんどなくなった。

 携帯電話のない頃は、恋人同士が待ち合わせをして、どちらかがすっぽかして、相手から文句を言われるということは無数にあっただろう。例えば、待ち合わせの場所を間違えたり、何かの用事が出来て間に合わなくなったりそれでもとにかく1時間遅れてようやく待ち合わせ場所に着いたら、果して恋人が待っていてくれた場合どう感じただろう。無駄な時間を遣わせてしまって申し訳なかったという思いと同じレベルで、いやそれ以上に自分のためにその時間を遣ってくれたことに感激するだろう。その時間は自分に対する思いやりとして働いた時間だからである。

 その後の二人の仲は、おそらく一段と深まっていくのではないだろうか。そう考えると、今の時代はそうした感激のチャンスを奪われてしまったともいえる。無駄なことは、全力で行なうことでしばしば感動を生む。男女の出会いや結びつきは、合理性とは最も無縁な営みである。

デパートはやっぱり素敵! ~シンデレラは自分で靴を選ぶ~

横浜市 Mさん

 最近、オンラインで物を買う機会が増えた。もちろん、コロナ禍であることが大きな理由であるけれど、それ以前から通販の便利さと手軽さにはまっていた。食料品、化粧品、衣料品、そして、靴…。そう、靴でさえも試し履きして無料で返品可能な商品が登場している。しかも安価。これはいい、と何度か試したものの結局断念した。思っていた質感と違っていたり、返品するのが面倒だったり、安価なだけに「ま、いいか」とシューズボックスに「履けない靴」と「履かない靴」をため込むことになってしまったからなのだ。

 そんな時、外出中必要に迫られてデパートの靴売り場に行くことになった。履いて出てきた靴底が剥がれてまともに歩けなくなったのである。(どんなに手入れをしていてもそんな時は突然来る、と私は思う。)そんなわけで友人との待合せ時間までにショートブーツを購入したかったのだ。同年代の女性店員さんに、サイズや目的、材質、価格帯などあらあら伝えて何点か揃えてもらい早速試着。同じサイズ表示でもメーカーによって若干変わるのが靴。また同じメーカーでも個体差もある。だから、実際に履いてみて数歩歩いたりしゃがんだりして、あたる個所がないかなどチェックするのが重要。店員さんはこちらの要望を正確に聞き取り、カラーバリエーションの在庫まで確認してくれる。もちろん、今回はその場ですぐに購入するのが最大の目的なので在庫によっては多少の妥協は必要となったが、こんなに様々なメーカーの靴を一か所で手に取り、試着できるのはデパートの醍醐味だな、と改めてその贅沢さを味わう。そして、限られた時間内で選んだ一足はとても満足のいく買い物となった。くすんだ感じの赤、見た目はバックスキンの風合い、なのに防水のゴアテックス。雪対応の滑り止め付きの靴底。なに、この充実感!お買い物ってこんなに楽しかったっけ?というわけで、久しぶりにルンルンと弾む気持ちで店を後にした。

 自分に合う靴を探すのは本当に難しい。でも、デパートなら貴女がどこかに忘れてきた貴女にぴったりの靴が必ず見つかる。シンデレラ気分で行ってみるのもいいかもしれない。

クリック&モルタル

本誌2020年11月15日号で紹介した「クリック&モルタル」について、開発・運営を手がける株式会社クリック&モルタルの大和正洋代表に取材インタビューをした。

 すでに紹介したように、クリック&モルタルはテナントと商業施設を結びつけるマッチングシステムで、出店希望のテナントに対しては商業施設の区画情報を提供、商業施設に対しては空き区画などへ出店希望のテナントを紹介するもの。1年前のリリース以降、かなりの利用があり、実績も上がっている。取材では、このシステムの開発の意図や、またこのシステムを通してみえるテナントや商業施設の動向などをお伺いした。

続きは クリック&モルタル(取材) を御覧ください。

連載:デパートのルネッサンはどこに有る? – 2020年の百貨店売上、45 年ぶりの低水準、新型コロナ影響で

日本百貨店協会が1月22日発表した2020年の全国百貨店売上高は、4兆2000億円まで激減し1975年(4兆651億円)以来45年ぶりの低水準に落ち込んだことが分かった。2019年(5兆7547億円)に比べ2割超、実額で1兆億円以上のマイナスとなり、減少幅は過去最大となった。 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、デパート各社とも、昨年の春先(4~5月)に多くの店舗で臨時休業を余儀なくされたことが影響した。コロナ収束は依然見通せず、厳しい経営環境が続いている。

 同協会によると、20年の売上高は4月に前年同月比72%減、5月も65%減となるなど、1月から12月まで一度も前年実績を上回ることなく推移した。

 関係者によると、年末商戦を迎えた12月は、各社とも巣ごもり消費を取り込もうと、食品やおせちの販売を強化し、福袋の販売を前倒しするなど、てこ入れを行ったものの、コロナの感染再拡大を受け苦戦を強いられた。

 百貨店の売上高は、ピーク1991年に9兆7130億円に達した。その後は流行のデザインをいち早く安価で提供するファストファッションの台頭や、EC(インターネット通販)の普及に押され年々減少。リーマン・ショック後の2009年には6兆円台まで減り、2016年以降は5兆円台で推移していた。

続きは デパートのルネッサンスはどこにある? 2021年02月1日号 を御覧ください。

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