日本の百貨店のあゆみ27~山形屋百貨店

山形屋本店(鹿児島県)

ふるさとのデパートとして地元民から愛される山形屋は創業274年の歴史がある老舗百貨店。鹿児島県にある百貨店に山形屋の名前がついたのは、創業者源衛門が、出羽国山形の生まれから。因みに正しい読みは「ヤマカタヤ」。「北海道の物産と観光展」において売り上げ日本一を34回記録している。

呉服店からふるさとデパートの誕生

1751年(宝暦元年) 北前船商人として山形から上方へ行商をしていた源右衛門は、紅花仲買と呉服太物行商を興した。若干13歳という若さだった。

1772(安永元年) 薩摩藩の商人招致を知り、鹿児島城下木屋町(のちの金生町)鹿児島城下唯一の呉服太物店を創業する。呉服と古着の販売で山形屋の礎を築く。

1822年(文政5年)鹿児島城下の大火災で店舗が焼失する。

1877年(明治10年) 西南戦争で街の大部分が焼け店も焼失するが、木材が高騰する中、店を再建し商いを続ける。

1916年(大正5年)  ショーウインドウを備えたルネッサンス式鉄骨鉄筋コンクリート(地下1階~地上4階)、屋上ドーム付きの新店舗落成。化粧品や雑貨も扱う“百貨店”としての歴史はここから始まった。

1917年(大正6年)  個人経営から資本金100万円の「株式会社山形屋呉服店」を設立。

店舗の成長と増改築

1932年(昭和7年)  新館(地下1階~地上7階、売場面積延べ10,403m2)落成。

1936年(昭和11年)株式会社宮崎山形屋設立。

1937年(昭和12年) 「株式会社山形屋呉服店」から「株式会社山形屋」に改称。

1945年(昭和20年)  鹿児島大空襲により町のほとんどが焼け店舗が全焼するが、地域の人々のために焼け跡から商品を掘り出し、台を並べて火傷用の薬や文具などを販売する。1年1フロアを目指し建物の再建に取り組む。

1953年(昭和28年)  5~7階の山形屋劇場の修復と別館1,896m2の増築完成。これで戦災復興が完了する。

1954年(昭和29年)  東京、大阪、京都、名古屋各地の主力取引先110数社で、「山形屋会」連合会を結成。

1955年(昭和30年) 4階と5階を増築する。それに伴い山形屋のシンボル屋上ドームが姿を消した。

1957年(昭和32年)  1階~4階のエスカレーター運転開始。

1958年(昭和33年) 株式会社川内山形屋を設立。

1960年(昭和35年) 株式会社日南山形屋を設立。

1963年(昭和38年)  新旧両本館4,951m2の増築を行う。従来のルネッサンス様式の外装を一新し現代的な建物へと変貌を遂げる。売場面積16,229m2となる。屋上遊園地が開設。(2015年閉鎖)株式会社国分山形屋を設立。

1972年(昭和47年)  4階までの売り場を5階から7階まで増築。新装オープン。(売場面積22,816m2となる)

1983年(昭和58年)  1号館電車通り側、シースルーエレベーター完成する。

1984年(昭和59年) 山形屋2号館完成オープン。当日の入店者15万人を記録。C.I.S導入による新ロゴタイプ「若葉マーク」を使用する。

※(1988年)に世界的デザインコンクール「アメリカン・コーポレート・アイデンティティー3」でCISのマークとロゴタイプが優秀賞を受ける。

1986年(昭和61年)  山形屋オリジナルブランド「ナガサワワイン」を日本国内総販売元として販売開始。

1990年(平成3年)  山形屋サテライトショップ谷山オープン。

1992年(平成5年)  山形屋システム開発部を独立させ、新会社「株式会社山形屋情報システム」が発足。

1995年(平成7年)  山形屋サテライトショップ姶良オープン。

1998年(平成10年)  山形屋1号館外壁工事竣工。ルネッサンス調の建築様式に復元され、屋上ドームも復活した。

2004年(平成16年) 高級ブランドのルイ・ヴィトンを南九州で初めて誘致した。その後もカルティエ、ロレックス、ティファニーなどのブランド店を開店させた。

2007年(平成19年)イオン宮崎ショッピングセンターへの対抗策として、宮崎山形屋が全館リニューアルオープン。

2012年(平成24年) 北海道物産展での売上高は8億9700万円となり、13年連続で日本一を記録。

2018年(平成30年) 北海道物産展で過去最高の約11億円を売り上げる。

再建への道

2020年(令和2年)コロナの流行により来店客数と売上高も大幅に減り赤字が膨らむ。

2022年(令和4年)「北海道の物産と観光展」において山形屋が通算34回、売上高1位になっていることから、北海道の鈴木直道知事から社長の岩元修士へ感謝状が贈られた。

2023年(令和5年)山形屋は事業再生ADRを申請し鹿児島銀行の支援を受け経営再建に乗り出した。

2024年(令和6年)5月17日の定例記者会見で、塩田康一鹿児島県知事は「物産展を開催するなど、できることはやりたい」と述べ、鹿児島県として支援していく考えを示した。

同年5月28日 山形屋が提案した再生計画案は17金融機関全会一致で合意。

同年6月24日 同社の持株会社山形屋ホールディングスを設立。

★山形屋本店

鹿児島県鹿児島市金生町3番1号 
代表 (099)227-6111  営業時間:10:00〜19:00

★グループ店舗 (2025年12月現在)

宮崎山形屋

川内山形屋

きりしま国分山形屋

サテライトショップ谷山

山形屋食堂

山形屋ブライダルサロン

エアポート山形屋

山形屋ストア