デパート新聞は地方デパート逆襲(カウンターアタック)プロジェクトを実行します

 デパート新聞読者の皆様 明けましておめでとうございます。

 大きな転換点を迎えている資本主義、その一つの歯車でもあったデパートという小売業が存続を問われる局面に直面しています。21世紀になって20年余りの間にその数は2/3以下になってしまいました。特に、この数年の減少ペースは早く、デパートが一つもない県も2つ生れてしまいました。一方で、新たにデパートを作ろうという気運は全くありません。

 私はデパートは単なる小売業ではなく、地域の方々を始め不特定多数の人々に幸せを届ける公益事業であると確信しています。誰もが、デパートと自分の人生を重ねた時、何かしらの思い出が甦ります。デパートの入り口をくぐる時には、小さなトキメキ感を抱きます。人々に夢を売ってきたという言葉は今も死語ではないのです。

 さて、超高齢化社会へと進んでいる日本社会は、楽しくにコミュニケーションをする場が反比例するように失われています。誰もが、孤独になることへの不安を感じています。コミュニケーションを活性化し、人々の心を明るく楽しくさせる場所が求められています。これこそデパートがこれから担うべき古くて新しいテーマです。そして、その役割は地方デパートにおいてより重要性をもっています。

 行政の硬直化したサービスを超えた思いやり溢れるサービスこそ、デパートの真骨頂です。ただモノを売るだけでなく、顧客の求める心の欲望に応えていく覚悟を持つ時です。不特定多数の人々は幸せにるす役割です。それをしっかり形に出来た時、地方デパートは大きく飛躍し、名実ともに将来も無くてはならない存在になるでしょう。

 私は、昨年こうした地方デパートの重要な役割を具体的にまとめた、「みんなのデパート」(歴史探訪社刊)を著述しました。この考えを実践すべく、弊社は地方デパートに施策を伝えていく所存です。名付けて「地方デパート逆襲プロジェクト」。逆襲はカウンターアタック(COUNTER ATTACK)。略してCAプロジェクトです。地方デパートの皆様が、公益を目指して立ち上ることを支えて参ります。