えきの駅 食文化探訪 第7回京急百貨店が開催した「三重県 うまいもの会」が活況 津松菱が新しい三重県を発信

京急百貨店 食品部 鬼頭さん

 京急百貨店(横浜市港南区上大岡駅前)が8月4日~10日に開催した「三重県うまいもの会」が好評を博した。
これは、津松菱が京急百貨店の地下1階の食品催事場にて、出店者の収集から会期までの準備、会期中の運営・管理までを行ったもの。
コンセプトは、「百貨店が三重県の生産者の商品を取りまとめ、百貨店に物産展を提案する。」という業界初の事例だ。(7月15日号3面参照)

 開催最終日に、食品催事場において、京急百貨店、津松菱の担当者、商品を購入されたお客様にそれぞれの視点からお話しを伺った。

【京急百貨店】

 「京急百貨店での同フェアは今回で2回目の開催となりました。初回開催の経緯からお聞かせください。」

(京急百貨店 食品催事担当 鬼頭昂大さん)
 「これまでの催事では、三重県の生産者の出店は個々であり、しかも年間でも数える程度でした。昨年11月の初回開催にあたっては、津松菱様よりご提案を頂きました。新たな取り組みとしてはお客様へとても効果的なアプローチができると考え、1階京急線改札口前特設会場にて三重県の生産者5社の商品を販売しました。お客様の評判が高かったため、今回は、本格的に規模を拡大し、地下1階の食品催事場に11社約150アイテムを揃えました。」

「今回の商品展開と今後の抱負についてお聞かせください」

(京急百貨店 食品催事担当 鬼頭昂大さん)
 「三重県といえば松阪牛など、三重県ならではの人気グルメやソウルフードなどの分かりやすい商品を中心に集めさせて頂きました。売れ筋商品は、「津ぎょうざ小学校」の「津ぎょうざ」※や、「やき肉千力」の松阪牛を使った商品です。初回の開催は、2回目3回目のための売り出しと捉えました。今回もお客様の反応が非常に良いため、是非今後も継続して実施していきたいと考えています。催事はリピートが大切です。今回の好調が次に繋がればいいとの期待をしています。」

※津ぎょうざは、1985年頃、三重県津市の学校給食から生まれたご当地グルメ。直径15センチの大きな皮で包んだ揚げぎょうざ。2008年の津まつりで、市民団体「津げんき大学」が津ぎょうざを試験販売し大好評を得て、津のご当地グルメとして歩き出した。津ぎょうざ小学校は学校給食発祥の津ぎょうざを活用した地域の誇りづくり、しあわせづくりの取組を行う市民団体。B‐1グランプリでの受賞歴がある。

【津松菱】

 「津松菱としての今回の催事の感触と今後の抱負をお聞かせください。」

(津松菱 川合常務)
 「今回の様に食品催事場全部を利用させて頂くと三重のボリューム感がとても出ています。三重の食を大々的にアピールできる機会になりました。コロナ第7波の拡大と連日の35度を超える猛暑にあっても、これだれ多くのお客様が来られるのを見て、やはり京急さんの力は強いと感じています。出店させて頂いている三重の生産者達も、このような状況で、三重の商品をアピールできることは非常にありがたいと喜んでいます。

 今回のフェアの終了後には、三重県に対して販売の実績と動向を報告する予定です。これまで百貨店に出品されたことのない三重の商品はまだまだあります。次の販売機会には新たな三重の食を発信したいと考えています。」

【商品を購入されたお客様】

かいだ食品「伊勢うどん」 

 天むすを買われたお客様は、「旅行で2度訪れた三重の珍しい食べ物が来ると知って来店しました。初めて見る商品が多いですね。色々買ってみます。伊勢うどんは定番です。」と催事を愉しまれている様子だった。 

(敬称略)

京急百貨店「三重県 うまいもの会(8.4~8.10)」主な出店者と主な商品

松阪牛赤身ステーキ&カルビ弁当
やき肉千力松阪市2,501円新登場、実演有
伊勢ひりょうず若松屋伊勢市432円新登場、実演有
うなぎまぶし三重おわせ久㐂尾鷲市2,700円再登場、実演有
九華ショコラカフェ・ド・アン・ダニエルズ桑名市1,620円再登場
津ぎょうざ津ぎょうざ小学校津市361円新登場、実演有
真鯛入り特選焼ちくわカマイチ三重郡346円新登場
つゆだく伊勢うどんかいだ製麺所松阪市486円再登場
赤ころ・くさ餅さわだ一休庵名張市864円再登場、実演有

これまでの「三重の食フェア」開催店舗

2021年 9月 松屋銀座
2021年11月 東武池袋本店
2021年11月 京急百貨店(横浜市)
2022年 1月 八木橋(熊谷市)
2022年 1月 京王百貨店新宿店
2022年 3月 さいか屋横須賀店
2022年 3月 西武池袋本店(前半)
2022年 3月 西武池袋本店(後半)

京急百貨店

京急百貨店外観