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デパート新聞 第2667号 – 令和3年7月1日

5月東京は77.7%増

 日本百貨店協会は、令和3年5月東京地区百貨店(調査対象12社、24店)の売上高概況を発表した。売上高総額は618億円余で、前年同月比77.7%増(店舗数調整後/3か月連続増)だった。店頭・非店頭の増減は、店頭132.0%増( 84.8%)、非店頭マイナス22.9%(15.2%)となった

百貨店データ

  • 5月店別売上前年比(%)
  • 3社商況5月
  • 都内各店令和3年5月商品別売上高
  • 令和2年度 百貨店各社決算報告
  • 関東各店令和3年5月商品別売上高

人事異動

  • ㈱阪急阪神百貨店
  • エイチ・ツー・オーリテイリング㈱

地方百貨店の時代 その19 – 顧客最優先思想部を作ろう

デパート新聞社 社主
田中 潤

 デパートは営利法人であり、収益事業を行ない儲けなければならない。
厳しい言い方をすれば、如何に顧客から利益を確保出来るかということである。しかし、そこで根本的に考えてほしいことは、顧客に喜んでいただいた上でということが大前提だということである。

 税金のように義務として払わされるものとは、根本的に違うのである。デパート社員の心を込めた接客と自信を持ってお奨めする品を、気持ちよくお買い上げいただくのである。デパートの経営者は、この基本的思考が不安定であったのだろう。

 表面的には100%お客様のためという態を常に掲げながら、その裏で如何に組織として利益を上げるかを徹底させることに余念がなかったのである。つまり、基本を忘れていることの違和感を全く感じていなかった。結果的に、顧客の気持ちを無視した自社の合理性が優先され、心地良い買い物をしていただくという答は導き出せなかった。

 如何に、自分たちの欲しいものを適正な価格で手に入れることが出来るかという課題を突きつけてくる外商上顧客に対し、外商員の業務を合理化させることで窓口を封鎖して、そのサービスを大きく低下させた。デ パート内の案内係の廃止、そして、売場の社員の縮小などすべてこの基本を忘れたことの証左である。

 今、改めて取り組むべきは、デパートが顧客と見えない約束・契約をしているという認識の確認である。常に顧客のことを考えるという、本来のサービスの在り方を、理念として徹底的に社内に普及させる部署の創設である。長い期間裏切り続けた顧客本位の思想を全社員に再教育するのである。

 今、昭和の文化が見直されることは多い。経済と文化とは裏表の関係にある。昭和の時代に経済の現場で行なわれてきた多くのことが科学技術の進歩とともに時代遅れになったと思いがちである。しかし、実際には、進歩してはいけない経済哲学があるということを改めて私たちはかみしめていかなければならないのである。

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 コロナウイルスでの政府の対応は疑問の連続であるが、記者の質問にも菅さんは禅問答のごとくまともな応答をしようとしない。

 とうとうオリンピックが開催される7月を迎えた。
「絶対安心安全な大会にする。そのために万全を期す。」という抽象的な言葉を繰り返す菅総理だが、具体的な対応は不可解極まる。コロナは人出を最も警戒しなければならないのに、無観客にせず、顧客を入れることに固執するのは明らかな矛盾であり、生活がかかっている飲食店にあれほど酒類の販売を取り締ったこととどう区別をつけるのだろう。

「自分の名誉のためにオリンピックは何が何でもやるんだ。」と言い切ってくれた方が余程国民は諦めもつくというものだ。少なくとも、選挙の意義が、日本人にも浸透するだろう。政治家の詭弁をマスコミが加担して国民を欺き続けている時代はもう終わりにして欲しい。

無駄の物語 part15 – 再生可能エネルギー

犬懸坂祇園
作詞、作曲などをしております

 東日本大震災を契機に、日本でも再生可能エネルギーの活用が強く叫ばれている。
世界では、日本よりよほど早くから資本主義社会のシステムによる環境破壊のリスクが真剣に議論されており、ドイツなどは食料自 給率100%の農業文化をもつ一方で、広く農地などに太陽光や風力発電の設備が配置され、脱炭素の取組みが進んでいる。
ドイツは歴史的文化を尊重し、新しい文明を必ずしも無差別に導入しないようだ。原子力発電撤廃の発想も、むやみに開発発展を目指す資本主義的思考からはっきりと舵を切った現れだろう。

 日本では戦後、幸福追求思想が資本主義の論理の上で加速し、少しでも便利なモノ、効率的なモノを追求し続けてきた。戦時中の窮乏生活と神国という非合理思想の反動だったのかもしれない。日本人は、その最も身近な判断基準として合理性を徹底していった。

 しかし、日本も古来からの歴史文化を見つめ直し、今ある状態で満足する定常型(トントン)社会を目指す思考を取り入れつつあることは非常に大切な変化である。生活の中で、ある程度の不備を容認するとともにむやみに貯蓄に走らず、自分にとって無駄な支出も進んで行い、お互いが一つの場(地域)の中で助け合って暮らしていく共同体の一員であるとする思考である。それは、個々が常に地球環境に対して配慮をしていくことにもつながる。世界的視野の地に足をつけた思考である。

 自らを取り巻く環境を自分たちでしっかり守っていくという意識が繋が再生可能エネルギーってこそ、再生可能エネルギーへの移行も急速に進むことになるはずである。その実践によって、合理性を脱して自然体で 無駄なことをし、無駄なモノを取り入れるという思想への変革が進むことだろう。

連載:デパートのルネッサンはどこに有る? – コロナ禍の上半期を総括する 緊急急事態宣言再延長 翻弄される百貨店

半年間で7割超が「緊急事態」の異常

政府は東京などの緊急事態宣言を解除し、まん延防止等重点措置に移行することを決めた。

 10都道府県に出されている緊急事態宣言については、沖縄を除く9都道府県は、期限となる6月20日に解除し、東京や大阪など7都道府県は、7月11日までの期間、まん延防止等重点措置に移行する。

 本紙デパート新聞の直近2号の4面を振り返る。

 6月1日号 「緊急事態宣言の再延長は不可避」

 6月15日号 「デパートの経営を蝕む緊急事態宣言の呪い」

 本連載コラムのタイトルは「デパートのルネッサンスはどこにある?」であり、都心の大手百貨店だけでなく、地方で苦闘する独立系百貨店の「再生・復活」を追いかけるのが本来の主旨である。しかし、2020年から引き続き、百貨店を含めた小売業界全体にとって「コロナ禍」は一様に暗い影を落としている。新型コロナウイルスの感染拡大と、それに伴う「度重なる」政府の緊急事態宣言の発出。「百貨店の今」をコロナ抜きに語ることは、もはや不可能だ。残念ながら7月1日号も、三度、緊急事態宣言がテーマとなる。どうかお許し願いたい。

続きは デパートのルネッサンスはどこにある? 2021年07月01日号 を御覧ください。

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