特別寄稿 NY視察2019から見る、百貨店のさらに恐ろしい未来 第5章の2

今回は、前回に引き続きガーデンステートプラザを見てきます。

ガーデン・ステート・プラザ

ニュージャージー州バーゲン郡パラマスにあるショッピングモールでウエストフィールド社が運営する、日本で言うところの、ららぽーとのような商業施設です。
ニューヨークから車で1時間程で到着します。

飲食店

レストランエリアには有名で魅力的なレストランが多く、繁盛しておりました。
チップ文化のアメリカならではの特徴でしょうか、やはり、ウェイター・ウェイトレスがいる店舗は活気があります。彼ら・彼女らがお店を盛り上げています。

 一方フードコートは、ナショナルブランド中心のテナント構成になっており、集客力がすこし弱く感じました。訪問した日は金曜の夕方ということもあり、モール内にはそれなりに客がいましたが、フードコート内は空席が目立ちます。フードコートで軽く食事を済ますというよりも、レストランで楽しく、ゆっくりと食事を召し上がる人が多いのでしょう。フードコートでの店舗経営は簡単ではないように思いました。

カリフォルニアピザキッチン

 日本ではラゾーナ川崎プラザに一号店を出した、カリフォルニアピザキッチン。アメリカでは話題で大人気のレストランです。週末ともなれば大行列になります。

実は多い空き区画

 先述しましたが、中島区画のお店が元気である一方、常設の区画は空きが多いのが現実です。お客様が多く、元気のあるガーデン・ステート・プラザであっても、この状況です。

 なお、このあと訪れたコネチカット州のモールでは、更に厳しい状況を目の辺りにしました。

 日本と違うところは、ラグジュアリーブランドを多く展開し、商業施設の価値を維持していく姿が見受けられました。その反面テナントの業種の縛りも多く見られ、日本のようにいろんな業種をトライアルで入れて入れていくようなトライアル誘致はできないのではないでしょうか。空き区画が多く見られたのもその辺の背景があるのではないかと感じました。

 それでもここはニューヨークから1時間の郊外であり、足元のマーケットも大変素晴らしい地域の商業施設ということもあり、集客力は強いと感じました。
ここから2時間以上かけて行くコネチカット州には、さらなる悲劇が待ち構えているかもしれません。