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編集部より

大手百貨店/2月売上高減少幅が縮小、ラグジュアリー消費が好調

三越伊勢丹ホールディングス、J.フロントリテイリング、エイチ・ツー・オーリテイリング、高島屋、そごう・西武は3月1日、2月の売上速報を発表した。

三越伊勢丹7.2%減、J.フロントリテイリング(大丸松坂屋百貨店)8.3%減、エイチ・ツー・オー(阪急阪神百貨店)11.6%減、高島屋5.6%減、そごう・西武11.0%減だった。

昨年2月から新型コロナウイルス感染症の業績への影響が生じていたため、今年2月のマイナス幅は縮小している。

富裕層の購買意欲が高く、高級絵画、宝飾・時計、ラグジュアリーブランドなどの高額消費が好調だった。

三越伊勢丹HD(2020年3月期売上高:1兆1191億円、前年同月比7.2%減)

伊勢丹新宿本店店頭前年同月比4.5%減、三越日本橋本店店頭2.1%減、三越銀座店18.5%減などで、三越伊勢丹既存店計7.2%減だった。

伊勢丹新宿本店と三越日本橋本店では、ロイヤリティの高い顧客を中心に、宝飾・時計、ラグジュアリーブランドなどへの購買意欲が高く、客単価は前年比2桁増。また家の中で過ごす時間を充実させたいニーズを受けて、リビング・ダイニング家具やキッチン雑貨が好調に推移した。

オンライン売上は前年比約1.5倍で、特に和洋酒、バレンタイン、英国展などの食品関連の企画が好評だったという。免税売上は、引き続き低調に推移している

三越伊勢丹ホールディングス(国内百貨店事業)売上速報(2021年 2月) 2021年3月1日

J.フロントリテイリング(2020年2月期売上高:1兆1336億円、前年同月比8.3%減)

大丸松坂屋百貨店の売上高は前年同月比8.3%減、博多大丸、高知大丸を含めた百貨店事業の合計売上高は10.7%減だった。

新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の期間延長に伴い、外出自粛が継続したことで入店客数が伸び悩んだほか、前年の閏年に起因した営業日数、休日日数1日減の影響を受けた。一方で、高級絵画やラグジュアリーブランドなどの高額消費が好調であった。

2021年2月度 J.フロント リテイリング 百貨店事業 売上速報(日本基準) 2021年3月1日

H2O(2020年3月期売上高:8972億円、前年同月比11.6%減)

百貨店事業の全社計の売上高は前年同月比11.6%減となった。内訳は阪急本店7.2%減、阪神梅田本店33.1%減、支店計11.1%減。

インバウンドについては、新型コロナウイルスの影響を受け始めた前年に比べ、売上高は約6割減となっている。

外出自粛の中、ECは売上高前年比約2.3倍と高伸傾向が続く。リモートショッピングサービス「Remo Order」は、既利用客による取引先ホームページ掲載商品の指名買いも増え、購買チャネルとしての利便性の認知度が高まりつつある。

また、店舗、カテゴリーごとの送料無料キャンペーン、店頭商品を紹介する「WEBカタログ」のSNS配信など、さらなる認知度向上への積極的な取り組みが奏功し、新たな利用顧客拡大にも寄与した。

阪急本店の概況:前年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け始めたため、前々年と比較すると、まだ婦人ファッションは厳しい状況。
ただ、外出自粛疲れの反動や旅行消費の代替などで、来店されるお客様の購買意欲は高い。特に富裕層の購買意欲は高く、ラグジュアリーを中心に春夏の新作の動きが良い。加えてリニューアル1周年フェア効果により時計売場も好調。
また、100万円以上の高額品の売上高 については、前年だけでなく、前々年の売上高も上回る。

エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社2021年 2月度 売上速報 2021年3月1日

高島屋(2020年2月期売上高:9190億円、前年同月比5.6%減)

高島屋各店の既存店計売上高は前年同月比5.6%減、岡山高島屋、岐阜高島屋、高崎高島屋を含めた各店・および国内百貨店子会社の既存店計は5.5%減となった。

免税売上は前年比46.9%減、免税を除いた店頭売上は同6.0%減(既存店計4.1%減)となっている。

店舗別売上は、全店が前年実績を下回っている。

商品別売上(同社分類による15店舗ベース)は、特選衣料雑貨・宝飾品・サービス営業が前年実績を上回った。

2021年2月度 髙島屋店頭売上速報 2021年3月1日

そごう・西武(2020年2月期売上高:6001億円、前年同月比11.0%減)

そごう・西武11店の売上高は前年同月比11.0%減、西武池袋本店は14.9%減となった。

外出機会の減少から、衣料品や婦人雑貨は売上前比約15%減となっている。

一方、高級雑貨やプレステージブランドは前年売上を確保した。巣ごもり需要を捉えたインテリアもほぼ前年並みまで売上を戻した。

免税売上は前年の約50%減、客数は前年の約90%減だった。

Withコロナは続く

コロナ禍で外出がままならない中、快適な生活様式に楽しみを見出した人々の需要が売上に現れている。富裕層は、高級品絵画や高級雑貨を求め心を満たし、リモートワークする人々は、快適に仕事を行うために実用的なインテリアなどに目を向けているようだ。その反面、外出が減って衣料品などファッション商材が苦戦している。また、昨年から訪日外国人旅行者(インバウンド)が急減したことも売上に大きく影響している。

苦戦の続く百貨店では、新しいライフスタイルに合わせてオンライン販売の強化やデパ地下の宅配など新たな試みを次々と行っている。これからのシーズン、卒業、入学、入社などのイベントが盛り沢山控えている。外で楽しむことが難しい分、オンラインでの宅配サービスが注目されそうだ。

一方、消費者も巣ごもり生活で、購買意欲が高まっている消費者も多く存在する。3月7日には、首都圏1都3県の緊急事態宣言が解除となる予定である。外出しやすい季節となる今、デパートへ顧客を呼び戻し満足感を与える新たな工夫や戦略に期待したい。


流通ニュース 2021年03月01日