地方デパート 逆襲(カウンターアタック)プロジェクト そのその51 CA プロジェクトの松菱百貨店での(その7)
~本格ファミリー食堂の開店~

(デパート食堂の重要性)
デパートの華であるレストランは、今の時代ますます重要度を増しています。CAプロジェクトではレストランを、地域の食文化を活かす場所と位置付けるとともに、デパートならではのオリジナル食堂を目指します。それは、昭和の頃のノスタルジーを感じる家族で楽しめる場所でありながら、資本の力で全国どこでも画一化されてしまい、同じメニューばかりのチェーン店のレストランとは全く異なる新しい感性をもった食堂です。
(銚子電鉄プロデュースの銚寿庵オープン)
その準備段階として銚子電気鉄道プロデュースで、蕎麦と饂飩をメインの食材として和食を提供する銚寿庵を令和6年12月から開業しています。地元産の野菜を使った蕎麦や、近江鴨を使い野趣と繊細さのある鴨南蛮蕎麦などを提供し、地元の方々に好評を博しています。
今後本格ファミリー食堂に移行するにあたり、魚料理を和定食として豊富に用意する予定です。一般的な定食でお馴染みの鯖や鰯、ホッケなどではなく、鰆・勘八・太刀魚・ヒラマサなど、旬の焼魚を炊き立てのご飯とともに提供します。メニューや金額設定などは、地元の三重大学の皆様にも参加していただく予定です。更に、「食べる本屋さん」と連動したメニューとして、料亭で修行した料理長が漫画「美味しんぼ」の究極のメニューを再現した料理を月替りで提供します。4階フロア「食べる本屋さん」との連携により、ここにしかないモノを、より視覚的に発信するわけです。食堂で食事をして本屋に行く、本屋に行ってから食堂で食べる、といったデパート内での回遊を促すことで他のフロアへの波及を目指します。
(夜の時間の開店)
また、何年間も営業を休止していた夜の飲食も再スタートしました。デパートならではの安心感・価格の値頃感、そしてゆったり食事が出来る空間と、デパートには夜の時間を楽しむ様々な魅力があります。それを活かして、地域の方々に愛されるコミュニケーションの場としていきます。本格ファミリー食堂は令和7年夏にオープンする予定です。
(選べるガチャの畔のレストランオープン)
次に、7階にあるもう一つのレストランである洋食喫茶は、現在「選べるガチャの畔ほとりのレストラン」という名称で、特設会場のガチャガチャランドと連動したメニューを提案しています。選べるガチャガチャに因んで「選べるスイーツプレート」と題し、ティラミス、ショートケーキ、ロールケーキ、プリンなど豊富なデザートメニューの中から3種を選んで、一つのプレートに盛り合わせ、ティータイムを楽しんでもらう趣向です。また、店内に「食べる本屋さん」の人気の本やスイーツの写真集などをディスプレイしたミニ本棚を設け、喫茶しながら顧客に楽しんでもらうという取組みをします。
このように、7階レストランフロアと4階「食べる本屋さん」が強いラインを作り、デパート内で顧客がワクワクしながら回遊できる仕組みを拡げていきます。

デパート新聞社 社主