日本の百貨店のあゆみ14~京王百貨店

新宿駅再開発に伴い開業された百貨店

京王帝都電鉄(京王電鉄)経営のターミナル百貨店

1960年 東京都が新宿副都心計画を発表。京王帝都電鉄が駅の地下化を行い、地上に駅ビルを建設が決定し、百貨店の進出をきめる。

1961年 株式会社京王百貨店を設立。百貨店新規参入のため、高島屋と資本業務提携をして、経営のノウハウを導入した。

1964年 東京オリンピック開催。

京王電鉄の新宿ビルに京王百貨店を開店。11月1日の開店日には、45万人が来店。当時の百貨店のオープニング動員数の新記録と言われている。関東初の友の会を運営

1965年 ソール・バス氏デザインの包装紙(青い鳩の柄)が 米国のデザイン賞を受賞。夏季限定の屋上ビアガーデン営業開始

1966年 30種類の駅弁を用意して第1回 「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」を開催(高島屋大阪店での催事を取り入れた)。9日間で4600万円を売り上げる。現在まで続く人気の催事である。

1969年 「大シェークスピア展」に英国マーガレット王女来店

1984年 創業20周年。京王グループによる聖蹟桜ヶ丘周辺の開発に伴い、京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンターが開業。核店舗として京王百貨店2号店を開店する。京王パスポートカード発行

中高年層重視と自社プライベートブランド開発

1989年 質より量の時代に沿って「洗練優貨店」をテーマに新宿店を改装

1991年 「ハーモニー」売場のイメージガールに有名女性誌のモデル起用。高齢者に限らずバリアフリーを展開する。

1993年 新宿店食品売場「旬彩小路」オープン

1994年 創業30周年。オンリーワンデパートメントストアをめざす店づくりが始まる。

1995年 ウォーキングシューズコーナー設置。中高年層のニーズにいち早く応える売場づくりに着手。現在では日本一の売上高となる。

1997年 新宿店「京王グルメパーク」がグランドオープン(個性豊かなレストランを揃える)

1998年 新宿京王ビル耐震補強工事完了。他社に先駆け大規模商業施設として初の「耐震改修促進法」(1995年12月施行)の認定を受ける。

1999年 アレルギーの人のためのクリスマスケーキを販売。

2002年 京王グループ共通ポイントサービス開始。首都圏の私鉄グループの中では、前例がなく注目される。

特徴ある取り組み

・レングスパンツ(商品の裾調整や裾修理の手間を省くために2cmごとのものを独自に商品化)

・トライアングル、オンリーアット京王(40~50代を対象とした)などのプライベートブランド開発と販売。

・スタイルブック(品目別の商品を並べた売り場)を導入。シニア層が歩き回らずに商品を選べる工夫をした。

・阪神タイガース公式ショップを新宿店に開設(首都圏唯一)

2003年 阪神タイガース2003セ・リーグ優勝記念セールが連日大盛況

2004年 創業40周年。「新大人生活へ」をテーマに。”団塊世代を中心とする家族のライフスタイル”に合わせた改装を実施。『快眠サロン』『リフレピア』をオープン。宮田洋一9代社長就任

2005年 聖蹟桜ヶ丘店、改装リニューアルオープン。京王スカイガーデンオープン(新宿店屋上の改装を行う。遊戯施設の拡充)

2006年 聖蹟桜ヶ丘店20周年

2008年 新宿地区では、伊勢丹、小田急に次いで3位の売り上高となる。山本敏雄10代社長就任

小型店サテライト店

2009年 初の小型サテライト店、「ららぽーと新三郷店」に出店(京王線沿線以外でも初の出店)

2010年 1966年から開催のイベント「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」で7,11億円超の売上となる。「駅弁の甲子園」と呼ばれビッグイベントとなった。

2011年 会社創立50周年。林静男11代社長就任。

2012年 小型サテライト店2号店を「セレオ八王子店」(JR八王子駅ビル、そごう八王子店の撤退跡を改装)出店

2013年 伊藤嘉彦12代社長就任

2014年 新宿店開店50周年。婦人服ブランド「ミ・デゥー」を立ち上げ婦人服アパレル事業に参画。「キラリナ京王吉祥寺」開店

2016年 JR青梅線昭島駅北口の「モリタウン」へ出店。駒田 一郎13代社長就任

2017年 「トリエ京王調布店」開店

客層の拡大へ

2019年 婦人服売り場改装、40歳から50歳代向けビジネスファッションのリニューアルとボディメイクからファッション・メイクまでを提案するコーナー、ビューティーゾーンを新設

2020年4月 新型コロナウイルスによる政府からの緊急事態宣言を受け、4 月 8 日(水)より当面の休業を発表。6月1日から全館営業再開

2021年4月 聖蹟桜ヶ丘店が全館改装オープン

2022年4月 京王電鉄とJR東日本は、新宿駅西南口地区開発の計画概要を発表。京王百貨店、「ルミネ新宿 ルミネ1」を解体し、跡地に地上19階建ての商業ビルを2040年代の開業を目指して建設予定とのこと。京王百貨店新宿本店~新宿駅西南口地区開発により解体

2022年 9 月 21 日(水)新宿店改装の一部を先行オープン

2023年3月 サテライト店「京王百貨店 ぷらりと京王府中店」オープン

2023年10月 「京王百貨店 ららぽーと立川立飛店」オープン

2023年現在の店舗

新宿店

聖蹟桜ケ丘店

サテライト店

ららぽーと立川立飛店(2023年10月24日オープン)

ぷらりと京王府中店(2023年3月24日オープン)

ららぽーと新三郷

セレオ八王子店

昭島モリタウン店

キラリナ京王吉祥寺店

トリエ京王調布店

サテライト橋本店

リモーネプラス

参考:京王百貨店公式サイト