デパート新聞 第2738号 – 令和6年8月1日

6月東京は16.0%増

 日本百貨店協会は、令和6年6月東京地区百貨店(調査対象12社、22店)の売上高概況を発表した。売上高総額は1578億円余で、前年同月比16.0%増(店舗数調整後/34か月連続増)だった。店頭・非店頭の増減は、店頭17.3%増(91.6%)、非店頭3.4%減(8.4%)となった。

百貨店データ

  • 3社商況6月
  • 6月店別売上前年比(%)
  • 令和6年6月全国百貨店売上高
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 料亭チェーンのなだ万のオーナーがアサヒ(ビール)から天ぷらや寿司の老舗で、今やスポーツやメディカルなども手掛ける「オノデラグループ」に変った。
 そもそも、アサヒビールが株主であったということも寡聞にして知らなかったが、このように有名なブランドや馴染みの屋号のお店が西武池袋店の買収のように大騒ぎになることもなく、いつの間にか全く知らない法人の傘下になるということが日常茶飯事になってしまった。
 俯瞰すると、個としての人の存在は無視され、責任主体の不透明な法人が畑違いの事業体を道具として扱っている感がある。
 「企業は人なり」という古いことわざは、その所有者のことも含めて考えなければならないのだろうか。そこで働く人たちのことが著しく軽んじられるなら、むしろAIが株主になった方が良いという人も出てくるかもしれない。

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