2024年8月 百貨店のニュース

京急百貨店「伊勢定」うなぎ食べて集団食中毒 従業員調理前に手洗いせず 横浜市が発表

2024年8月5日(月)

 横浜市の京急百貨店で販売された「うなぎ弁当」に関連して、食中毒が発生し、複数の客が体調不良を訴えました。調査の結果、従業員が調理前に手洗いを行わなかったことが食中毒の原因とされる可能性が示唆されています。具体的には、159人の客が黄色ブドウ球菌による食中毒を発症し、嘔吐や下痢の症状が報告されました。その中には、食中毒との因果関係は不明ですが、90代の女性が死亡したケースも含まれています。

横浜市の調査によると、従業員の手洗いが不十分であったことが確認され、調理前や調理中に手洗いを全く行わない従業員も存在していました。また、従業員の健康状態に関する記録が不十分であり、責任者が従業員の健康状態を把握していなかったことも問題視されています。今後、横浜市は立ち入り調査を継続し、適切な指導を行う方針です。

                                    日テレNEWS

東松山市の丸広百貨店、70年の歴史に幕 小型店に移行

2024年8月16日(金)

埼玉県東松山市にある丸広百貨店の東松山店が、70年の営業を経て18日に閉店することが決まった。近隣に競合するスーパーやショッピングセンターが相次いで出店した影響で、売り上げは過去10年間で約40%減少しており、店舗の老朽化も進行しているため、リニューアルのコストを考慮して閉店を選択した。

 閉店後は、23日から市内の商業施設で小型店「まるひろmini」を営業し、地域とのつながりを維持しながらギフト需要に応える方針である。 東松山店は1954年に出店し、70年前に現在の場所に移転した。東松山駅から徒歩10分の立地にあり、地域では「まるひろ通り」として親しまれた。

 また、地元の松山女子高等学校の書道部が感謝の書を贈るなど、地域の文化的ランドマークとしての役割も果たしていた。閉店に際しては、長年の愛顧に感謝し、地域住民からは「文化のともしびが消える」という声が寄せられている。新設の「まるひろmini」ではお中元やお歳暮に対応する商品が並ぶ予定で、地元の中学・高校の指定品も扱う。

                                    日本経済新聞

佐賀玉屋の本館が59年の歴史に幕 建て替えへ 8月24日に南館と東別館で再開

2024年08月20日(火)

 佐賀県内唯一の百貨店「佐賀玉屋」の本館が18日に閉館し、59年の歴史が幕を下ろしました。本館機能は南館と新設された東別館に移転し、24日にリニューアルオープンする予定です。老朽化した本館は取り壊され、2026年中に新しい10階建ての本館が開業する計画があります。 閉館日には多くの買い物客が訪れ、県民への感謝イベントでは制服や創業時の屋根瓦、過去の新聞記事が展示され、59年間の歴史が振り返られました。訪れた客は飲食ブースで弁当やスイーツを楽しみ、思い出を語りました。

 経営を引き継ぐ不動産会社「さくら」は、1~4階に百貨店やイベントスペース、5階以上にホテルを設ける計画で、観光客の増加にも期待が寄せられています。新本館建設に伴い、中央大通り沿いに東別館が設置され、既存施設の移転も進む予定です。

                                      佐賀新聞

百貨店おせち、二極化に対応 コスパ重視、高価格帯も

2024年8月27日(火)

百貨店各社が2025年正月のおせちを発表し、物価高の影響を受けた消費者の節約志向に応じてコストパフォーマンスを重視しつつ、高価格帯の商品も取り揃えている。消費者の二極化に対応するため、オンライン予約を開始した店舗もあり、売り上げは前年並みか増加を見込んでいる。

原材料費の高騰が影響しておせちの価格は上昇傾向にあるが、一部百貨店では価格を据え置いたり、早期予約で送料を無料にするなど、倹約志向の消費者に配慮している。

松屋はコストパフォーマンスを重視したおせちを充実させ、3~4人前のオードブルを2万円以下で販売予定であり、そごう・西武も早期予約で送料を無料にする取り組みを行っている。高島屋では高価格帯のおせちとして、石川県の輪島塗で仕上げた三段重を66万円で販売する計画で、大丸松坂屋百貨店では日本料理店「一本杉川嶋」が監修したおせちも用意される。

TOKYO web

「非常に強い」台風10号接近、九州の百貨店や商業施設が8月29日の臨時休業を決定

2024年08月28日(水)

 非常に強い勢力に発達している台風10号の接近に伴い、あす8月29日の終日臨時休業を決めた九州の百貨店や商業施設が相次いでいる。

 安全確保のためとし、三越伊勢丹グループの岩田屋本店や福岡三越、岩田屋久留米店、岩田屋サロン各店は終日臨時休業を決定。その他、博多阪急や大丸福岡天神店といった百貨店、ららぽーと福岡といった商業施設も軒並み休業を決めている。アミュプラザおおいたなど一部店舗は8月30日も休業する予定となっており、三越伊勢丹グループの店舗も同日以降の営業時間は決定次第、公式サイトで告知するという。

                                  FASHIONSNAP

老舗百貨店・中三が破産、閉店 青森・弘前市 負債9億円、従業員85人全員解雇へ

20248年8月29日(木)

 創業128年の老舗百貨店「中三」(青森県弘前市)は29日、青森地裁弘前支部から破産手続き開始決定を受け、同日付で事業を停止し弘前店を閉店することを発表した。これにより、85人の従業員は全員解雇され、負債総額は約9億円に達する。

 競合他社との競争やコロナ禍による消費低迷が影響し、親会社のMiKが支援を打ち切ったため、業績は悪化の一途をたどっていた。 申立代理人の弁護士は事業の承継先を探したが見つからず、店舗の解体を視野に入れた財産の処分を進める考えを示した。破産管財人はほくと法律事務所の弁護士であり、中三の社長は取材に応じなかった。

 一方、MiK側は支援の継続が難しいと判断し、同社幹部が中三の非常勤役員を引き揚げたことを明らかにした。 29日午前、中三弘前店内で社長が従業員に事業停止や解雇について説明し、従業員は言葉少なに店を後にした。午後にはテナントや商品納入業者への説明も実施され、店頭には営業停止のお詫びと感謝の文書が掲示された。

 中三は1896年に創業し、最大5店舗を展開するなど北東北で広く知られたが、近年は売り上げが低迷していた。 弘前店では新たな取り組みが行われていたが、売り上げは回復せず、テナントの閉店が相次いでいた。2023年8月期の売上高は17億2352万円で、本業の損益が悪化し、債務超過額は8億4千万円に達している。債権者は278人に上る。

                                                                     東奥日報