デパート新聞 第2704号 – 令和5年2月15日

12月全国は4.0%増

 日本百貨店協会は、令和4年12月の全国百貨店(調査対象71社、185店〈2022年11月対比±0店〉)の売上高概況を発表した。売上高総額は6150億円余で、前年同月比4・0%増(店舗数調整後/10か月連続プラス)だった。

百貨店データ

  • 神奈川各店令和4年12月商品別売上高
  • 都市規模別・地域別 売上高伸長率
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 確定申告の時期を迎えた。
書き込んだ確定申告書を見て思うのは、社会保険料の金額の多さである。国民に負担感をストレートに想い起させる所得税は、課税される所得に対し超過累進税率(所得が増えるほど税率が上がる方法)で5%から始まり、多くの人は高くても10%か20%の範囲の税率で収まり、それだけなら大したことはないと感じる。その一方で、健康保険料、厚生年金、国民健康保険料、更に、介護保険料に後期高齢者保険料とそれぞれの世代ごとに課される社会保険料の負担額は年々増加している。

 これらの金額は所得から控除されるので所得税の減少にはつながるが、控除する前の所得を基に計算される社会保険料の金額は一向に減らないのである。

 見えないところで、可処分所得が侵食されていく。このやり口は、国民を取り巻く様々な経済不安の事案と同じ臭いがする。

えきの駅 食文化探訪 第14 回近鉄百貨店草津店(後編) プラグスマーケット草津店 小原俊輝 係長、久岡武 係長 インタビュー

「草津店は2020年2月に近鉄百貨店(地方・郊外百貨店)とハンズが協業して地方再発見、地域共創を推進する新たな事業スキームのコラボショップ「PlugsMark e t ( プラグスマーケット)」を2階フロアに全国で初めて導入しました。詳しくご紹介ください。」

(プラグスマーケット草津店小原係長、久岡係長)
 地域資源発掘型の販売催事やワークショップを展開し、滋賀の隠れた地場産品をはじめ、地域のライフスタイルに密着した商品を紹介し、滋賀の魅力を地元はもとより広域にも発信しています。対象とする顧客年齢層は、30歳代〜40歳代とそのお子さんのファミリー層です。フロアを「伝え場」(イベントゾーン)、「売場」(ハンズMDゾーン)、「話し場」(テナントゾーン)の3つの「場」で構成しています。「伝え場」(イベントゾーン) で展開する「しがコレ」や「アカリスポット」という地域共創のために作った区画があります。「しがコレ」は、毎週出店企業を入れ替えます。従って、年間52週替わりの企画が生まれます。9月には、来年の3月から8月の大方のスケジュールを決め、3月には、その年の9月から翌年の2月のスケジュールを決めています。1年目は滋賀県から19市町の首長や食に精通している方にアンケートを送り、自分の街が誇るベスト3のものを出してください、物販できるものはそれを「伝え場」で販売しましょうと呼びかけました。1年目は新しい取組みばかりでしたが、二年目は、このような事業の良さでもありますが、実績がある、集客性があるイベントを引き続き営業計画の中に組み込んでいきました。勿論、新規企画はありますが、既存企画でどんどん実績を積んでいくことでお客様にファンになって頂ける。そして既存の業者さんに来年も入って頂ける。現在はその様な場所になっています。今年の1月から10月までの売上構成比は一部食品を含む週替わりのイベントが7割、常設の食品は3割です。
「アカリスポット」は展示とワークショップができるコト消費の場です。伝え場と連動させるような形で取り組んでいます。

 9月には、滋賀県との取り組みで「滋賀の焼き物コレ」を開催。県内の陶芸作品を前方にある「伝え場」で集めて物販をし、後方の「アカリスポット」では、信楽焼(甲賀市)のたぬきの置物を作るワークショップを開催しました。先着順と無料でもあったので、8時からご家族で店頭に並ばれて大盛況でした。2日間で80個を作られました。

 地域の眠っているのもに明かりをともそう!との意での「アカリスポット」です。伝え場は伝えていくということでモノが完全に出来上がっている。アカリスポット」はモノとしてまだ伝えるためには至っていないけれどもそのスタートになるための一歩前の段階です。皆さんに知って頂こうとしての形の「アカリスポット」です。

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デパートのルネッサンスはどこにある? 2023年02月15日号-63シリーズ「そごう・西武」売却 第6弾 【ヨドバシが作る池袋西武】後編

 前号の冒頭(前編)でお伝えした様に、1月24日、セブン&アイ・ホールディングスが、米フォートレス・インベストメント・グループへのそごう・西武の株式譲渡を、予定していた2月1日から3月中に延期すると発表した。

 結果として、ヨドバシカメラによる池袋西武出店計画が( 本紙が伝えている様に) 実際に難航しているのが明らかとなった。

 この事案の背景には、セブン&アイが関係者の合意がないまま、売却を急いできた事が第一にあり、すべてはそれに起因している。言うまでもなく、ヨドバシへの売却を橋渡しする「投資ファンド」の思惑なども影響していると思われる。

 本来出番などないはずの行政機関が、意見表名どころか「嘆願書」を公にするなど、ちょっとした「騒動」に発展した経緯を、ドタバタ劇と評する向きもある様だ。もちろん売却に係わる当人達には、まるで面白くもないストーリーであろう。これからも様々な紆余曲折が予想されるが、一旦、利害関係者の「スタンス」を整理してみよう。

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連載小説 英雄たちの経営力 第6回 平清盛 その3

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