情報とデパートその4 テレビの災害時の情報

台風や地震があると、テレビ特にNHKは随時そのニュースを流します。それは、今現在の災害の情報を、視聴者が把握出来るという点で大変有意義な仕組みです。そして、その際に、アナウンサーは気をつけなければいけないことややってはいけないことも繰り返し連呼します。「絶対に海を見に行かないでください」「増水した川には近づかないでください」等々、具体的な行動アドバイスを行なうわけです。
最近は大雨や夏季の暑さなど、ある程度日常的な気象への備えに対しても、こうしたアドバイスが必ずといって良いほど伝えられるようになりました。「必ず冷房を付けるようにしてください」「日射を避け、なるべく表には出ないようにしてください」生活指導に近いことが、ニュースの中で繰り返されることに多少異和感を覚える人も多いのではないでしょうか。
こうした指導も、それを知らない人にとっては大切な情報だとは思いますが、どちらかといえば″自助″として、個々が学んでおかなければならない基礎的な知識の範疇だと思います。また、アナウンサーが伝えるやや大袈裟な表現はニュースを見ている多くの視聴者にとっては、現実的な話ではないのです。既視感の無い中で、そうした指導が何度も繰り返されることで、むしろ災害への備えの感覚にズレが生じないか心配です。
つまり、四六時中対策を考えさせられているうちに、本当に大きな災害が起きた時に緊張感が緩んでしまわないだろうかという懸念です。テレビのニュースでの災害の情報は、あくまで最新の事実を伝えることに専心すべきではないでしょうか。それでこそ、情報の重要性がシンプルに伝わると思うのですが。

デパート新聞社 社主
