地方デパート逆襲カウンターアタック(CA)プロジェクト - 番外編 資本主義思考からの脱出

 資本主義の暴走が世界中の人たちの生活を脅かし、不幸に陥れているという声は年々高まっています。

 日本では一九九〇年代からの期間は「失われた三十年」と呼ばれ、経済的成長が世界から極めて遅れてしまったとの指摘があります。一方、アメリカを始め多くの国々では、その間に株主優先資本主義が放置されたことで所得格差が急激に拡がり、あらゆる面で合理的に経済活動が進められたことによる社会的トラブルが果てしなく続いています。ある面、そうした風潮に乗り損ねた日本社会は、不思議な平和を保つことができていたとも言えます。

 今、世界で多くの識者からの、行き過ぎた資本主義を変え、経済活動を行うにあたっては倫理感を持ち社会的責任を持たねばならない、という主張が強まっています。それは貨幣至上主義から脱却し、人間関係を重視し、不特定多数の人を対象にした公益的意識を持とうというものです。
大前提として、会社は株主のためのものではなく、従業員・取引先・顧客・地域の方々すべての利害関係者のためのものであるという思考です。この考え方は、資本主義社会が成立するために不可欠な倫理性を根幹としているものです。

 昨今、自分たちだけの利益を優先しているような都民ファースト、日本人ファーストなどといった政治的発言が臆面もなく発せられますが、まさしくこうしたところにも株主優先資本主義の思想に染まった今の時代の負の側面を感じざるを得ません。

 営利法人か公益法人かに関わらず、法人の存在意義は不特定多数の人に思いやりをもって向き合うことなのです。それは、まさに地方デパートが今後進んで行くべき、公益的企業としての在り様と一致します。
デパートにおけるCAプロジェクトは、この理念を常に忘れることなく遂行していかなければなりません。