地方デパート 逆襲(カウンターアタック)プロジェクト そのその56 CA プロジェクトの本質

CAプロジェクトとは
ここで、改めてCAプロジェクトの意義をお伝えしたいと思います。
デパート新聞社では数年間にわたって毎月長時間幹部会議を開き、地方デパートが将来に向かって元気になるためにはどのようにしたらよいのかを協議してきました。そして、デパートは流通業からコミュニケーション事業へと変換していかなければならないということで一致し、地方デパートが新たにそのために進んでいくための支援をしていこうという社内決議をしました。それが、地方デパート逆襲(カウンターアタック(CA)プロジェクトです。
地方デパートが、地方独自のアドバンテージを活かして新しいデパートの姿を示していこうというものです。過去の繁栄をどうにか取り戻そうという消極的な思考ではなく、これからの日本を見通した上で時代の風に乗って、今までにない魅力を発信して行こうという積極的な方針です。地域の方々とのコミュニケーションの徹底を第一義に掲げ、公益の思想をもって施策を進めていかなければならないという理念です。
私たちは次のような具体的理念を掲げました。
CAプロジェクトの理念
(1)地方デパートは、公益事業であると認識すること
地方デパートは、その地域の最大多数の方々の小さな幸福を達成することを使命としなければなりません。そもそもデパートは、あらゆる人々を受け入れることのできる器をもっています。だからこそ、「誰かのため」を常に考えて活動していかなければなりません。それは、地域の生活と文化を向上させることを常に意識して経営を続けていくことに他なりません。
この公益理念は、デパート自身の利益を求めるのではなく、まず地域の人々の利益を優先することで達成されます。この理念の下、CAプロジェクトは常に公益を意識した活動をして参ります。
(2)地方デパートは人を買ってもらう
大都市のデパートと地方のデパートでは、同じデパートであっても今や進むべき道は全く異なります。その違いを一言で言うならば、大都市のデパートは「モノを買うところ」、地方デパートは「人を買うところ」であるということです。
デパートの社員全員が、自分を買ってもらう心構えで地域の方々に対して日々向き合っていかなければなりません。自分本位の合理的思考を排除し、販売員である前に一人の思いやりある人間として顧客と向き合っていくことが何よりも大切です。モノを売ることよりも、まず顧客の求めていることを第一に考えて接する勇気を持つ志を貫くのです。
(3)顧客が本当に求めていることをさせていただく
デパートはモノを売って利益を得るところです。と言って、自分たちの利益のために常にモノを売ることばかりを考えていることは危険です。まずは地域の人々に自分たちが出来るサービスは何なのかを考える精神を持たなければなりません。デパートが顧客のために何が出来るのかを、常に考えるのです。
それは、交換価値に基づいて商品を提供するという流通業の思考から、人と人が本当に必要なものを取引してこそ根元的な価値を生み出すことが出来るという思考への移行を意味します。人の温もりある「商品とサービス」という使用価値を顧客に伝えることを心掛けるのです。それは、人間社会の原点に戻った脱資本主義の視点でもあります。具体的には、そのデパートにしかない商品やサービスをいかに沢山発信できるかということになります。
この3つの理念は、有機的に結合すべきものです。それぞれの理念をバランス良く活かしていくことで、地域の中で役割を果たす唯一無二のデパートの存在が浮き彫りになっていくはずです。そして、この理念の下に具体的な施策を実現させていくことになります。

デパート新聞社 社主
