えきの駅 食文化探訪 第13回京阪百貨店守口店 塚本俊晴 守口店 食品部長インタビュー 畠井進一 ファッション・リビング統括部 担当部長 インタビュー

京阪百貨店守口店は、株式会社京阪百貨店の基幹店。京阪百貨店唯一の単独店舗であり、本社所在地でもある。株式会社京阪百貨店は、京阪グループの一翼を担う。

「京阪百貨店守口店の立地と商圏をお聞かせください。」

食品チーム 塚本部長

(塚本部長)
当店がある守口市は、かつては松下電器産業や三洋電機の企業城下町としての側面を持ち、当店の売上に大きく寄与していました。
現在は、典型的なベッドタウンとして、平日は地元のお客様が徒歩や自転車でご来店されます。
中心商圏は、守口市、門真市、寝屋川市、大阪市旭区、城東区、鶴見区です。いずれも自転車での来店が可能な地域です。
広域商圏は摂津市、高槻市、茨木市、枚方市。店舗に隣接する駐車場は約千台の収容能力を誇ります。
当店の様に、駅前に立地しながら大規模な駐車場を擁する百貨店は大阪府内では珍しく当店の強みでもあります。

「食品売場の顧客年齢層と今後の顧客戦略は。」

 (塚本部長)
37年前のオープン当初からのお客様が多く、中心となる顧客年齢層は50歳代〜70歳代です。土日にはお孫さんとご一緒のお客様が良くご来店されますが、20歳代〜30歳代の顧客層が少なく、課題はその顧客層の獲得です。

 2023年4月の開業が予定されている近隣の商業施設や、既存近隣SCとの差別化を図るため、これまで全店レベルでリニューアルを行ってきましたが、食品については、冷凍食品専門の売場「5.0°F(ゴエフ)」を9月29日にオープンしました。これからの時代は健康に着目し、食事を通して健康的に生活するライフスタイルを発信していこうとの売場です。

 お弁当のおかず用ではなく、いつでも本格的な中華が食べられる、ステーキが食べられるなどこれからの時代の売場。
若い世代も当然そういう方向に行くであろうと考えました。この売場では食材に合った皿や冷蔵庫などの非食品も揃えています。(詳細は後述。)

 冷凍食品は冷凍するに当たり、保存料等の不要な添加物を加えずに長持ちさせることが可能な保存方法です。健康的に生活するためには添加物などを気にされるでしょうし、夫婦で共働き世帯が増えていますので、時間がない中で一から食材を買い料理してとなると膨大な時間が掛かりますので、生活に追いつめられる(笑い)ことが少なくありません。その点も「チーン♪」と解消してくれる冷凍食品は心の余裕が生まれます。楽しい食器などを使って食事をすると楽しい気分になれますね。

 売場は、1階のファッションフロアの一角。これまでファッション関連の催事スペースでした。
駐車場へのアクセスに最も便利でお客様の一番目に触れやすい好立地です。
実はこの売場は食品売場の管轄ではありません。ファッション売場の管轄です。
今やフロアごとに品目を分ける時代ではなくなっています。既に当店では、2階の化粧品・婦人雑貨フロアに、ゴディバと源吉兆庵グループ4ブランドの和洋菓子を入れています。時代に合わせた配置です。

5.0°F(ゴエフ)について

■取り扱い数 冷凍食品 約200アイテム / 調理器具等 約100アイテム
■売場面積  約32坪 キッチンカウンター併設
■「5.0°F」店名の由来
 FLASH FREEZING FANTASTIC FROZEN FOOD(瞬間冷凍のとっても美味しい冷凍食品)
 FOOD LOSS問題への取り組み(旬の食材を適正に保存し活用)、
 FAST COOKING(時短調理)を実現し、
 FAMILY(家族)の時間と心の余裕を生み出してくれる、食卓のFAMILIAR(親友)のような存在。
 現代の課題と家族の生活にFIT(ぴったり合う)するライフスタイルをキッチンから提案していく。
 5.0°Fで見出す家族みんなの笑顔時間をイメージして。
※5.0°F(Fahrenheit)=ー15℃
ー15℃は食品衛生法において冷凍食品の保存基準の温度

「守口店の強い売場、特長のある売場をご紹介ください。」

(塚本部長)
 生鮮3品売場を直営しています。37年前のオープン時には、生鮮3品を直営している百貨店はどこにもありませんでした。実際に魚や肉を捌くのは京阪百貨店の社員です。自分達で仕入れ、捌き、値付けをし、自分達で売る。そうすることで安く販売ができます。そこが売りであり強みです。

 一番の売りは魚の鮮度。「まるもん」といって丸々一匹並べる。周囲のスーパーも当初はそういう売場を作るが、いつかは止めてしまい結局は加工して並べる。守口市内で「まるもん」を並べている小売店はほとんどありません。注文に応じて捌きますのでお客様には大変喜ばれます。 魚は直送鮮魚を各産地から仕入れます。牛肉、豚肉は、かつて弊社の社員が産地へ泊まり込みで屠殺の研修をしていました。豚肉は沖縄のあぐ〜豚と宮崎のブランド豚がメイン。牛肉は全国の黒毛和牛の他に北海道のホルスタインと宮崎のブランド牛(宮崎ハーブPremium)にも力を入れて差別化販売をしています。肉をカットして販売するだけでなく、ミートデリカ(ローストビーフを厨房で作り販売)、ホットデリカ(コロッケなど揚げ物を販売)の惣菜部門を直営しています。

「地産地消」を大切に地域の農業に目を向けて

 野菜は、売り場の一部商品を「京阪沿線つながるつなげる農業」と題して、枚方、交野、門真(江戸時代から湿地帯の地の利を生かす「門真れんこん」の栽培が有名。)の農家から卸売りを通さずに、直接農産物を仕入れて販売しています。

 都市近郊の農家と直接取引する事で沿線農家と地域(お客様)をつなぎ、地産地消を促します。そして、沿線の都市型農業継承を目指し、地域共生と循環型社会の実現に貢献したいと考えています。

 沿線の農家は、2代目、3代目の比較的若い方が多い一方で、物流に乗せられる量を生産することは難しいという課題を抱えられているケースが多いことがわかり、地産地消の取組みを通してその解決の場を提供できればと考えています。
販売方法も、あえて特設コーナーを設けないことで、各農家が毎週納品可能な物量を並べ、新鮮なうちにお客さまにお買い求めいただくよう工夫しています。

 これは、「収穫後損失」などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを削減し、SDGsの17の目標に掲げられた「つくる責任つかう責任」の達成にもつなげています。
この取組みは京阪グループが推進するSD G s を実現する「B I O S T Y L EPROJECT」(※別表参照)の一環です。

KEIHAN BIOSTYLE PROJECT

 京阪グループ各社では、SDGsの達成に貢献するべく「BIOSTYLE PROJECT」に取り組んでいます。「BIOSTYLE PROJECT」は、健康的で美しく、クオリティの高い生活を実現し、循環型社会に寄与する
ライフスタイルを目指すために、規制や我慢だけから生まれる活動ではなく、‟人にも地球にもいいものごとを、毎日の生活の中に、取り入れていくことができる明るい循環型社会の実現”を目指す活動で、「京阪グループにおけるSDGs達成に向けた取り組み」と位置付けるものです。

 2020年4月には「BIOSTYLE PROJECT ガイドライン」を策定し、京阪グループ独自の認証制度を取り入れてグループ全体でSDGs達成に向けた取り組みを進めています。
BIOSTYLE「楽しみながら、健康的で良いものを自分らしく取り入れるライフスタイル」です。京阪グループはこのライフスタイルを提案し、持続可能な社会に貢献できる商品・サービス・事業を創り上げることを目指しています。

 これらの指針はSDGsとの親和性が高いと考え、「BIOSTYLE」=「京阪版SDGs」として、グループ全体で推進。「体・心・地域・社会・地球にとって、健康的でしあわせであること」という5つのガイドライン(=5GOOD)をあげて取り組んでいます。

  5GOOD 〜プロジェクトの5つのガイドライン〜
①GOOD for Health
 体に良いか  人々の健康的なライフスタイルを促進し、
いきいきとした社会の実現に貢献する事業・取り組み。
②GOOD for Minds
 心に良いか ストレスのない社会、人々が安心・快適に暮らせる社会の実現、
 使って楽しい心地よいサービスの提供。働き甲斐を感じられる会社へ。
③GOOD for Locals
 地域に良いか 京阪沿線を中心に地域活性化や、地元の産業育成、
 地元の環境保全などに貢献できる事業や取り組み。
④GOOD for Social
 社会に良いか すべての人々が幸せに暮らせる社会の実現、
 より美しいライフスタイルの実現に貢献する事業・取り組み。
⑤GOOD for Earth
 地球に良いか 地球温暖化対策、プラスチックゴミ問題など、
 地球規模での環境保全に貢献する事業・取り組み。

ソウルフードの両雄が競う。活気のある「豚まん」と「たこ焼き」の売場

(塚本部長)
 「551蓬莱」の「豚まん」は、「西の蓬莱、東の○○」と称される大阪府民のNO.1ソウルフードです。開店直後からお客様が売場に並ばれている様子は大阪では日常の風景です。
昼食用に買われるお客様もいらっしゃいます。

 記者感想:豚まんを蒸して販売するスピード勝負の売場は、わずか3坪ほどのスペースしかありません。そこで10名ものスタッフが所狭しと動いている様は圧巻です。たこ焼きの「アスカ(京橋)」は、関西の名店のひとつ。ガラス越しに見えるたこ焼きをひっくり返す様子と香りで、デパ地下にいることを忘れます。

(塚本部長)
 自主編集売場には、「美味衆合(惣菜やドライグロサリーなどの全国の名産品売場)」と「美味折々(全国の銘菓売場)」があります。

直営の冷凍食品専門店「5.0°F」(ゴエフ)が9月29日に1階のファッションフロアにオープンした。
※別表参照
オープンして1か月が経過し、担当するファッション・リビング統括部の畠井進一担当部長にインタビュー。

「先ず、売場のコンセプトをご紹介ください。」

ファッション・リビング統括担当部 畠井部長

(畠井部長)
商品選定については、使われている原材料を吟味した健康に配慮した商品を集めました。
「5.0°F」オリジナル冷凍食品をはじめ、ますます便利になる調理器具など、あらゆる角度から現代の食卓の在り方そのものを提案し、作る人、食べる人みんなの笑顔を引き出したいと願っています。
また、冷凍食品の可能性を追求しています。食品そのものが本来持っている美味しさを、進化する冷凍技術で閉じ込めることで「旬の味わいをいつでも美味しく」が叶います。
かしこく手間抜きで忙しい毎日でも豊かな食卓を提案します。

ライブキッチンによる体験・体感・発信

 売場内にキッチンカウンターを設置し、周辺地域の飲食店による料理の実演が楽しめるライブキッチンを開催しています。見て、学べて、繋がれる地域コミュニティーの場となるよう、そして、冷凍食材の上手な使い方や解凍術の実演、調理器具や調理家電の便利な使い方の実演など、体験と体感ができるイベントを随時行っています。

「商品の売れ筋や購買層など現状をお聞かせください。」

(畠井部長)
 直接メーカーと交渉して開発したコロッケ、餃子、ピザ、お好み焼き、キンパ(韓国海苔巻き)が人気です。
売上の一位は餃子。当店の主要顧客層である50歳代〜60歳代の方に多くお買い上げ頂いています。
この世代のお客様の冷凍食品への拒否反応が予想されましたが、それも杞憂でした。冷凍食品が食生活にだいぶ浸透しているのでしょう。

 ご高齢ご夫婦世帯は少量の商品を多品種召し上がっている様です。無駄の無さを求めるフードロスの考え方において冷凍は極めて有効です。
家庭でしっかり冷凍保存をしておけば、いつでも簡単に料理が出来て美味しく食べられるとの考え方がお役に立っていると考えています。

 この売場の商品の販売客単価は2千円余り。食品売場の冷凍食品の販売客単価と比較すると2倍の単価です。オープンからの一か月間で、商品の品揃えには変化をつけています。

「5.0°F」オープンまでの裏舞台と今後の抱負をお聞かせください。」

(畠井部長)
 百貨店業界ではファッションと食品は融合しませんが、敢てそこにチャレンジしていこうと考え、売場の社員を食品統括部とファッション・リビング統括部の両部門から集めました。
店長は2階のファッション雑貨の出身です。企画・構想にはしっかりと時間を掛けました。

 先ず食品統括部とファッション統括部の4人で売り場のコンセプトを作っていき、そこから売場でどのようなものを扱うかを考え、最後に現場の人員を選出しました。畑が違い、育ち方が違う社員が集まりました。
食品とファッションでは商品の見せ方、陳列が異なります。食品はファッションに比べ、商品単価が低く回転率が勝負の商品。そのためには、商品をどんと仕入れて出して、回していくという運営になる。

 一方、ファッションでは、お客様と対話をしながら提案をし、洋服ならこういったコーディネイトで、この季節にはこれはどうですかと提案する。顧客を作っていってお客様との繋がることが得意。この売場を食品の出身者だけで運営すると商品をズラッと並べて終わってしまう。
ファッションの視点から顧客作りやお客様との繋がり、商品のセレクトと提案、皆さんのお役に立つには、こういうものをこのように品揃えして、毎日の暮らしを豊かにしませんかという提案をするために、コンセプトに徹底的に注力しました。

 食品はほぼセルフ販売、対面販売とはいえある程度お客さんが買うものを決めています。
そこに我々が、ライブキッチンを入れるなどをして食卓を豊かにする提案をするのです。売場はまだ完成形ではなく発展途上と考えています。もう少し仕事帰りの方に夕方にお越し頂く、子育て世帯にもドンドンアプローチができるよう、さらに様々な提案をめざしていきます。

生産者の畑で農作物を収穫する
「お客様体験ツアー」は年6回実施。
画像は「門真れんこん」編

「産学連携について」

 ①京阪百貨店×相愛大学

(塚本部長)
 毎年、相愛大学(大阪市)の発達栄養学科と連携し、おせち料理「新春万福おせち」を作り、カタログに掲載しています。
今年は管理栄養士を目指す3年生4名、2年生2名と管理栄養士・料理研究家の指導のもと、数か月の意見交換や打ち合わせを重ね企画しました。

 相愛大学の管理栄養士を目指す学生たちが健康をテーマに「食べて笑顔になってもらいたい」を想像したおせちです。
学生たちが栄養管理士の卵として自信を持ってお勧めできる和・洋・中華の三段重ねです。12月25日まで販売しています。

②京阪百貨店×京都芸術大学

(広報担当・橋爪マネージャー)
 京都芸術大学(京都市左京区)芸術学部キャラクターデザイン学科と協働で作成に取り組んできた、2022年クリスマスのメインビジュアルを決定いたしました。クリスマス商戦に登場します。
学生が考案したデザインを館内装飾、限定ショッパー、ノベルティなどに展開します。

 大学のゼミの中で授業に組み込んで頂く形で進めました。学生の作品を集め、その中でコンペをさせて頂きました。
学生が普段学んでいる中ではこの様な経験はできないでしょうし、このような経験で更にステップアップをして頂きたいと考えています。
芸術系学生にとって、ショーに出てその作品を採用される事は大きな実績になりますので、そのような場を提供できてとても光栄と考えています。

「食育推進活動の取組みについて」

 ①京阪百貨店×相愛大学の「D&H レシピ」

(塚本部長)
 食を通じ地域のお客様へ食生活の提案を行っている食品フロアの社会的責任のひとつとして、食育基本法に基づき、お客様はもとより従業員に対しても食から学ぶ安全・健康・歴史などの食育活動を推進しています。

 お客様に対する啓蒙活動については、食育レシピの提案を昨年4月より開始しています。
D&H COOKING by食育推進活動美味しい(Delicious) と健康(Health)をコンセプトに、相愛大学の発達栄養学科の管理栄養士を目指す学生が、教授や料理研究家の指導のもと当社から毎月、旬の食材と行事食の素材を提案し、学生が具体化していくものです。

 月間2種類ほどのレシピについての料理手順を、実際の画像でHPに配信しています。加えて、店頭においても、HP内容を簡単にまとめ、QRコードでHPが閲覧できるようなビラを配布しています。

店内で配布するD&H COOKINGのレシピ

②楽しみながら食を育もう!KEIHAN「食育フェスタ」

(塚本部長)
 地域のお客様に「食」を楽しみながら食育への関心を深めていただく為、食育活動に取り組む企業や学校等による食育情報の展示やクイズ、ワークショップ、大阪もん農産物や加工食品の試食・販売などを行う食育フェスタを毎年開催しています。(来年は5月28日(日)の予定)

食育フェスタの過去事例

  • 体組成の測定・骨密度の測定・食育SATシステムを活用した食事判断や栄養相談
  •  食のサイエンス(人工いくらを作ってみよう)
  •  きみもたべものはかせ(栄養バランスチェック)
  •  食事のことばコーナー&紙芝居
  •  こども模擬せり体験
  •  食育わなげ
  •  らっきょうの漬け方・梅ジュースの作り方講習会
  •  コーヒーの美味しい淹れ方講習会
  •  味噌の作り方、甘酒の作り方講習会
  •  「オイルで美しく健康に」油の講座
  •  お野菜収穫体験とピザ窯でのピザ販売
  •  お米、スナップえんどうのすくいとり販売
  •  大阪もんのトマトや野菜の販売
  •  野菜350gを量ってみよう
  •  お魚ふれあいブース
  •  食育かるた

「毎年恒例の地元の食を扱った人気催事について」

(塚本部長)
 毎年1月に、「上方うまいもんめぐり」を開催しています。
近畿の2府4県を中心として、老舗や新鋭の味を紹介しています。
弁当、総菜、菓子など、うまいもんを一堂に取り揃えた人気の催事です

(敬称略)

店舗データ

京阪百貨店守口店

①店舗名  京阪百貨店守口店
②会社名   株式会社京阪百貨店
③店舗所在地   大阪府守口市河原町8ー3
④アクセス  京阪電車「守口市駅」東口直結 Osaka Metro 谷町線「守口駅」下車徒歩5分
⑤開店年月日 1985年10月12日
⑥売場面積  26,829㎡  B1F~8F
⑦京阪百貨店売上高 405億円(2022年2月期)
※周辺地域の人口:守口市 約14万、摂津市約9万
 大阪市 約275万、門真市 約12万、寝屋川市約23万

カテゴリー別売上構成比率

精肉10.9%
生鮮10.8%
青果6.2%
進物、リカー11.5%
グロッサリー6.6%
惣菜19.7%
和洋菓子21.1%
催事8.6%
(自主編成売場)美味衆合、美味折々4.6%

※全店売上に占める食品の売上比率:42%