JU米子髙島屋の「選べるガチャガチャランド」イベント報告

筆者はJU米子髙島屋4階で開催中だった「選べるガチャガチャランド」の撤収作業を兼ねて、鳥取県米子市を訪ねた。生まれて初めての山陰出張だ。
新幹線で岡山まで行き、そこから特急「やくも」出雲市行きに乗り換えて2時間余、総計7時間超の長旅となった。

「やくも」は小泉八雲から命名したのではないが、米子ではNHKの朝ドラ「ばけばけ」の宣伝ポスターがやけに目につく。そしてもちろん米子の有名人は境港市出身の水木しげる先生だ。本紙元旦号の4面でも、米アイズナー賞の受賞をお伝えしている。
因みに米子の「鬼太郎空港」は有名だが、米子駅は「ねずみ男駅」と呼ぶらしい。
以下、催事責任者の湯崎副本部長のインタビューを掲載する。
JU米子髙島屋「選べるガチャガチャランド」湯崎知子副本部長インタビュー



日時:2026年1月18日(日)
回答者:JU米子髙島屋営業本部副本部長 湯崎知子氏
質問者:デパート新聞編集長 山田悟
■イベント開催実績と今後の計画
山田編集長(以降山田)

選べるガチャガチャランドは2025年7月に1回目を開催。今回が2回目で、2025年12月3日から年をまたいで1月18日まで開催。最初もそのくらいでしたか?
湯崎副本部長(以降湯崎)

夏の開催も1ヶ月半くらいでしたね。今回と同じ4階の催事スペースでした。

次回3回目の予定としては、2026年3月11日からですね。

そうですね。面積としては50坪くらいです。

会場が広いので、併設催事が変わるパターンなのですね。今は制服と食品をやっていますけど。

3月ですと、前半は近隣のカルチャースクールの生徒さんの作品展です。後半は学校制服の販売会で、高校の合格発表に合わせて実施なので、合格された生徒さんが制服をご購入に来られます。いずれも来店頻度の高い催事なのでシナジーが期待できます。
■ 地域連携と集客効果

デパート新聞にもよく書いているのですが、おっしゃる通り、地方のデパートが生き残るためには、交流の場というか、地域の皆さんに来ていただく場を設けることが重要ですよね。ですから作品展は非常にありがたいです。
ガチャガチャというと若い人だけという感じですけど、お子さんが来れば親御さんも来ていただけますし、ファミリー層の集客につながりますね。今回は中学生が中心ですか?

今はだいたい中学生です。ちなみに、中学の制服をご購入いただいたお客様には、カプセルトイが選べるサービスチケットを配布しています。

デパート新聞にもよく書いているのですが、おっしゃる通り、地方のデパートが生き残るためには、交流の場とサービスチケット500円分ですね。ありがとうございます。
どのデパートでも言われますが、SNSの広告が非常に効くと。その辺は実感されていますか?

そうですね。定期的に新しいものが入ってきたら、うちのインスタ担当がスキャンして情報をアップしています。タイムリーにストーリーで新作ガチャを紹介しています。
■ 来店促進効果

来店への貢献という点では、普段来られない方が来店されるきっかけになっていますでしょうか?他の百貨店さんでもそう言われるのですけど。

そうですね。「今まで来たことなかったのよ」という方もいらっしゃいます。

八木橋百貨店(埼玉県熊谷市)さんで「こんなにいっぱい制服の学生を見たのは久しぶりです」と言っていただいたのですが、今回は中学生、高校生の学生服販売と同時開催ですから、そちらも期待大ですね。
只、基本的にどこの百貨店もそうですけど、50代、60代、70代のご婦人のお客様がメインになってしまうのが悩みですよね。

そうですね。若いお客様が来られても、その方がずっと来てくれるわけではないですけど、まずは来ていただくのが百貨店としての成果です。ご来店のきっかけにはなったと思っています。
■ イベントの目的と開催頻度

何のために催事を開催するのか、なのですが、デパート新聞社としては被災地支援が最終目的でやっています。ただ当然、儲けが出なければ続けられませんので、ある程度利益を出しながら、その地域地域の百貨店さんのためになれば、ということですね。そういう趣旨ですので、百貨店さんの目的とも合致しています。
年間の開催頻度としては3回から4回というところですしょうか?

季節的に、夏休み、冬休み、春休みのタイミングになっていますね。

お子様や若者のスケジュールに合っていますね。来店タイミングとしてはベストだと思います。
■ 周辺の競合状況

この辺りで、通常の回すタイプのガチャガチャの拠点はどこかにありますか?イオンさんとかでしょうか。

うちのグループ会社になるんですけど、蔦屋さんとタリーズコーヒーが入っているビルの2階に入っています。米子市内で、ここから5キロくらいの圏内です。

そんなに近い、という訳でもないんですね。

でも、米子は車社会なので、近いといえば近いですね。イオンさんにもありますけど、そこまでの規模感ではやっていらっしゃらないと思います。

今はどこでも、ショッピングセンターで閉店が出たとか、どこかスペースが余ると、必ずガチャマシンが入る時代になりましたね。それがいつまで続くかという懸念もありますが。

湯崎:当分続くんじゃないですかね。アニメもありますし、キャラクターがいろいろ出ていますから。
■ 「選べるガチャガチャランド」のビジネスモデル

選べるガチャガチャは、むき出しでカプセルトイを陳列して、お客様が欲しいものを直接選べる方式です。通常のガチャだと、5種類あって1種類だけ欲しい場合、下手すると5回マシンを回さないといけない。つまり500円のものを手に入れるのに2500円出さないといけないこともある。これが公正な商売なのかという疑問があります。
ガチャの卸やメーカーさんの中には、機械に入れる契約で作っているものなので、むき出しで売るのは契約に反するから卸せないという話もあります。
只、定価の商売をするのが百貨店ですから、機械式ではなく「ガチャガチャランド」形式で、欲しいものを選んで買える形には意義があると思っています。
「これ探してたんです」
というお客様の顔を見ると、やって良かったなと感じます。

アイテムを全種類コンプリートしたいお客様が、「ここで揃えられて嬉しかった」とおっしゃることもあります。

選べるガチャガチャは、むき出しでカプセルトイを陳列して、お客様が欲しいものを直接選べる方式です。通常のガチャだと、5種類あって1種類だけ欲しい場合、下手すると5回マシンを回さないといけない。つまり500円のものを手に入れるのに2500円出さないといけないこともある。これが公正な商売なのかという疑問があります。
ガチャの卸やメーカーさんの中には、機械に入れる契約で作っているものなので、むき出しで売るのは契約に反するから卸せないという話もあります。
お忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。

デパート新聞編集長
