2026年02月 百貨店のニュース

百貨店運営のトキハ、最終利益が54億円の赤字で27億円の債務超過…サイバー攻撃を受けた影響
2026年2月26日
トキハは2025年2月期に最終利益で54億円の赤字となり、前期の2億円赤字から悪化して27億円の債務超過に陥った。これは2025年3月に基幹サーバーがサイバー攻撃を受けた影響で会計処理上の特別損失を計上したためであり、発表も攻撃の影響で遅れ、また物価高で消費が落ち込んだことから売上高は前期比1・1%減の530億円にとどまった。
さらに経営再建のために大分銀行の子会社を引受先とする第三者割当増資を実施し、子会社のスーパー事業「トキハインダストリー」の全株式を3月10日付でイオン九州に売却することで資金を確保し、これにより債務超過は2027年2月期に解消する見込みである。
福岡三越が百貨店業態の売り場縮小、代わりに若者向けの専門店街「ラシック」拡充へ…岩田屋本店とすみ分け
2026年2月26日
岩田屋三越は、福岡市・天神の福岡三越で百貨店売り場を縮小して若者向け専門店街「ラシック」を拡充すると発表した。今春から順次改装を進めて2027年秋に刷新オープンする予定である。現在地下2階〜地上9階のうち地下1階と9階の一部で展開しているラシックを5〜9階の5フロアに拡大し、百貨店業態は地下2階〜4階に集約するため、大規模な改装となる。
ラシックは三越伊勢丹HDが展開する比較的手頃な雑貨・衣料の専門店街で、天神では2014年の地下1階開業後に9階にも拡大しており、今回の拡張は若い世代やこだわり消費を求める国内外の買い物客を取り込む狙いがある。 一方で、福岡三越は1997年の開業以来競争が激化しており、岩田屋本店と同じ運営会社のもとですみ分けを図る狙いがある。岩田屋三越の2025年3月期の総額売上高は1329億円で、そのうち岩田屋本店が900億円超を占め福岡三越は苦戦しており、中層階の衣料品フロアの集客が課題だったため、改装で独自性を打ち出し新たな顧客開拓を図る意向である。
天神地区では高級ブランドや大型商業施設の出店で競争が激化する一方、商業施設の再編も進んでおり、改装後は「世界の一流と日本の文化を体験できる場」としての要素を残しつつ、ラシックで若年層を中心とした集客を強化する計画で、詳細なフロア構成は今後公表される。
1月の百貨店売上高、2.3%増 免税鈍化も国内の高額消費好調
2026年2月25日
日本百貨店協会が発表した1月の既存店売上高は前年同月比2.3%増の4915億円で、免税売上高は中国政府の渡航自粛や春節の期ずれなどで19.1%減の501億円だったが、国内売上高が5.5%増となったため全体の増収を確保し、値上げ前の駆け込み消費や外商催事の好調で高額消費が伸びたと報告された。
しかし、免税売上高の減少は3カ月連続で、免税購買客数は21%減の約46万人に落ち込み、中国本土客の売上高は30%減、客数は40%減と影響が大きく、春節の大型連休が1月に重なった影響も指摘されている。 それでも国内需要は「ティファニー」「カルティエ」など高級ブランドでの駆け込み需要や外商向け催事の好調で支えられ、協会専務理事の西阪氏は富裕層や若年層のブランド志向が堅調維持を下支えすると見ている。
商品別では身のまわり品が0.4%増、雑貨(美術・宝飾・化粧品)が8.9%増、食料品が3.2%増、地域別では主要10都市が2.9%増でその他地区は0.1%減だったが、2月1〜17日は主要百貨店売上高が1.2%減と訪日外国人客の弱さが続き、国内消費をさらに刺激しつつ海外顧客減収を抑える対策が求められている。
2月末で閉店の名鉄百貨店 1階・地下1階では営業継続を検討 未定となった名鉄名古屋駅再開発 JR東海の協力はあるのか?
2026年2月4日(水)
名鉄百貨店は2月末閉店予定だが、地下1階と1階にテナントを入れて商業活動を継続する方向で検討されている。近鉄パッセは現時点で2月閉店予定のままである。一方で名鉄グランドホテルは宿泊業務を継続するものの宴会場は人手不足で終了し、バスセンターも同じ場所で継続されるが、百貨店の2階以上の扱いは未定のままである。
髙﨑社長は「何らかの形で賑わいを作りたい」と述べており、閉店後も一定の賑わいは残される見込みだ。 再開発全体の始動時期は不透明で、ゼネコン側の事情もあって先行きが見えないが、SBI金融経済研究所の難波主任研究員はリニア中央新幹線の開業が決定すれば名駅再開発への期待が高まり、名鉄のプロジェクトも動き出す可能性があると指摘している。
隣接するJR東海については、丹羽社長が名古屋経済の重要性を認めつつも「直接関わることは考えていない」として資本協力の公表はなく、表面的には協力は限定的と見られる。しかしJR東海は、地下でリニアの駅建設を進めながら地上で新幹線の営業を続ける高度な施工・運行技術を持っており、営業継続下での工事という点で技術情報の共有などの協力は期待できる可能性がある。名古屋経済にとってこの再開発の進展は大きな課題となっている。
百貨店4社、1月は全社増収 高級ブランドや催事が中国客減収をカバー
2026年2月2日(月)
三越伊勢丹ホールディングスなど百貨店大手4社の1月既存店売上高は全社前年同月比で増収となった。国内需要では衣料やバレンタイン催事、高級ブランドの駆け込み需要が牽引した一方で、免税売上は中国の渡航自粛要請などで大きく落ち込んだ。
三越伊勢丹が3.3%増、高島屋7%増、大丸松坂屋1.3%増、阪急阪神百4.2%増で、国内売上が全体を支えたが、各社の免税売上は三越伊勢丹が12.5%減、高島屋18.9%減、大丸松坂屋16.6%減、阪急阪神百は約2割減と大幅なマイナスとなり、春節の大型連休が2月にずれたことも影響した。
海外客では中国・香港を除く地域や中国以外の免税売上が好調で、大口の中国客は前年を上回る例もあったが、2月の春節商戦を前に中国発着便の減便や中国政府の再度の渡航自粛呼びかけで団体客減少が避けられず、百貨店各社の売上全体にどの程度影響が出るかが注目される。
1世紀営業の地で幕 長崎の老舗百貨店・佐世保玉屋でセレモニー
2026年2月1日(月)
老舗百貨店の佐世保玉屋(長崎県佐世保市)が1月31日、アーケード商店街に面した9階建ての店舗(同市栄町)での営業を終了した。
同社は、江戸時代の1806年、佐賀県で創業した商店がルーツ。1894(明治27)年に佐世保市に出店し、1920(大正9)年から現在の場所で呉服店、百貨店を、1世紀を超えて経営してきた。
現在の店舗は1945年から4回増改築をして1964年に完成したもので、市から耐震診断の結果を報告するよう命令を受けていた。佐世保玉屋は2月から3月をめどに佐世保市万津町の自社ビルに店舗を移し、営業を続ける予定とのこと。
