情報とデパート その2 - 新聞の役割を見直す時

新聞に情報ハンディキャップは多い

 不特定多数の者に対して正しいニュースを提供することを理念として、長くその存在感を示してきた新聞は、その立ち位置を守ることで最も信頼できるマスメディアとして今もあり続けています。一方で、その制約があるが故に、最新の情報を求める利用者からは価値観を低く見られ、新聞離れが進んでいるのです。

 とにかくどうしようもないのは、インターネットの情報に対して圧倒的に提供するスピードが劣ることです。それは、新聞を届ける時間・配達する時間という物理的なものだけでなく、正しい情報を伝えることを重んじるが故に事実確認に時間が取られるというところに弱点があるのです。

 更に、消費者の立場ではインターネットでの情報の取得は一定の初期投資をすれば無料ですが、新聞を読むためには購読料が生じます。また、新聞を読むためには字を読み考えるという作業が必要ですが、インターネットの情報はそうした努力をしないでも画面を見、音を聞いているだけで自然に情報を得ることが出来ます。

 そして、インターネットが新聞よりも好まれる大きな要因は、インターネットは消費者が自分の好きな情報を最優先に得ることが出来ることに比べ、新聞は必ずしも求めているものを得られるとは限らない、或いは欲しい情報を探すために時間がかかるということです。

 このように新聞はインターネットに比べて、不利な状態に置かれています。

新聞だからこその魅力

 しかし、正しいニュースを届けるという点で、理念をしっかり守り、専門性のある社員を育成し、社会的秩序を遵守しようとする新聞に勝るものはありません。また、そこまで私たちは情報を早く知らなければならない必要があるわけでもありません。

 日常生活の中で災害や事件など自分の生活に直接影響を及ぼさない限りは、時間がかかっても正しい情報を確保することこそ大事なことではないでしょうか。いち早く或いは便利に得られる情報は嘘であったり、自分にとって不利益なものがたくさんあります。私たちは今多くのリスクを抱える情報とは何かをしっかり吟味し、新聞の役割をもっと前向きに考えないといけないのではないのでしょうか。