昭和24年10月創刊

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デパート新聞 第2651号 – 令和2年11月01日

9月東京は35.0%減

シルバーウィークで来街者が増えたことや、地方物産展等の集客施策を実施したことを受け、前月より売上が伸びた。

百貨店データ

  • 9月店別売上前年比(%)
  • 都内各店令和2年9月商品別売上高
  • 関東各店令和2年9月商品別売上高

地方百貨店の時代 その3

~ 接客態勢を大転換しよう ~

デパート新聞社 社主
田中 潤

 最近、銀行の総合窓口のフロアに行くと、少し前とは異なる感覚にさせられることがある。店内に入るか否かのところで最初の声掛けを受け、その後もこちらの動きに応じて様々なところから、「何かお探しですか」「今日は、何のご用でしょうか」など柔らかい語調で複数の人の確認作業が行われる。振込詐欺の防止など安全対策という点が大きいとは思うが、店と顧客とのコミュニケーションをもっと増やそうという視点が背景に色濃くあるのではないだろうか。

 銀行と言えばAIの時代を踏まえ、最も早く大幅な人員削減を進めている業種である。にもかかわらず、顧客と向き合う場である接客フロアは、むしろ人員配備を手厚くしているのである。接客こそサービス業の基本であることを再確認しているかのようである。翻って、デパート売り場の販売員の過疎化は、一向に改善する気配がない。安定した収益を求め、テナント化を進めるデパートの経営方針と反比例して接客に熟練した販売員は希少価値になっていく。

 しかし、地方の百貨店が再生するには、顧客とのコミュニケーションこそ最優先に推進していくべきテーマである。顧客が店に足を踏み入れた時「迎えられている」という実感を与えることは、極めて大きな付加価値を生むからである。顔なじみの販売員であれば、なおさらである。

 ところで、そこでの販売員は、必ずしも豊富な専門知識を持つ必要はない。すでに、情報武装した多くの消費者は、商品に対して販売員以上に博識になっていることは珍しくない。やや寂しいが現場では商品知識の土俵で勝負する必要はないのだ。これについては、専門知識で対応するバックスタッフがAIを駆使し、その都度顧客にズームなどで詳細に説明を加えていけば良いのである。現場の販売員は来店した顧客に対して、心地良い満足を得られるように誠実に思いやりをもって向き合う人間力こそ重要である。

 店では、この人間力についての教育を行うことは必須事項であるが、それはその地方の歴史・文化などを基本的に理解しているであろう地元の人を登用することで大きく軽減される。

 地域の人が地域の人を接客するという構図こそ、ローカル百貨店のあるべき形なのである。

 GoToキャンペーンの実施で、貨幣価値がおかしな状態になっている。

 予約サイトを経由して宿をとると一定の割引になるのは、単なる値引きというわけだが、宿泊の金額に比例して付与される地域共通クーポンは、旅館でのお土産や旅先でのアトラクション、ガソリン代、レストラン代など通常旅行中に使われる様々な支出に充てることが出来る。

 身銭を切らなくて済む嬉しい企画ではあるが、使い始めると使い切らなければもったいない、使えない店には行かない、欲しくもない物も買ってしまうなど、本来のお金の使い方とは違う価値観を持つようになり兼ねない。

 携帯電話を使っての電子決済の為、知識や経験のない人には、非常に困難な“お買物”でもある。実態のない貨幣で物を買うということの徹底は、欲しいモノをお金で買うという自由意志が阻害され、モノに買わされるというある種の奴隷化現象が起きているようである。

連載:デパートのルネッサンはどこに有る? – 地方百貨店の現状

 本紙デパート新聞は「百貨店のサバイバル」、特に苦境に喘ぐ、地方百貨店の生き残り戦略を、毎号追いかけている。しかし、決して大手有名百貨店だからといって、安閑としていられる状況でない事は、論を待たない。コロナ禍は、都心の有名デパートにも、地方の老舗百貨店にも、ある意味「平等」に、マイナス影響を与えているからだ。

 いや、この5年ほど、インバウンド需要の高まりを受け、往時の繁栄を取り戻したかの様に見えた都心百貨店の方が、コロナ影響がより大きく、逆境に立っていることは、前号でも伝えた通りだ。

 今回は、三越伊勢丹や髙島屋と並び、大手百貨店グループの一画を占める、大丸松坂屋百貨店の動向を、決算発表を元に見て行きたい。

 昨今のインバウンド需要の高まりを背景に、地方郊外店舗の閉店を進め、銀座、新宿と言った超都心立地の強みを生かし、他社よりも都心シフトを熱心に進めた三越伊勢丹。

 二子玉川SCの例からも、都心と郊外の、そしてデパートとSCのバランスを取って、盤石の体制を固め年間売上7千億を達成したNO.1デパート髙島屋。比べてJ.フロントリテイリングの大丸松坂屋百貨店は、傘下に持つ商業デベロッパーのパルコを、完全子会社化し、GINZASIXを含め、業態の多角化をすすめている最中だ。正に三者三様、三つ巴の覇権争いだったが、そこに未曽有のコロナが来襲し、様相は一変した。

続きは デパートのルネッサンスはどこにある? 2020年11月01日号 を御覧ください。

最新デパート情報あれこれ

 髙島屋の令和2年度中間決算が発表された。最終損益は232億円の赤字である。

 どんな状況でも黒字は当たり前だった大手百貨店にとって、新型コロナウイルス禍は全く予想できないどん底を現出している。そして、コロナによって被害を直接受けたとして人件費は通常の販売費一般管理費に計上せず、特別損失としている。

 特別損失に計上するということは、売上に全く貢献していない支出と認識しているということであり、社員にとってはかなりショックな出来事と言える。

 営業利益は特別損失計上前の段階の数字なのでそれだけ見かけの営業利益は良い形になるわけだが、ここまで決算で苦慮しなければならない百貨店事業の脆弱さを思い知らされる事項である。

百貨店大手2社大幅赤字 – J.フロントと髙島屋の中間連結決算

J.フロントリテイリングと髙島屋は10月13日に2020年3~8月期の中間決算を発表した。
両社の発表によるとJ.フロントリテイリングの最終損益は163億円、髙島屋は232億円の赤字、また2021年2月期本決算の最終損益予想 はそれぞれ186億円赤字と365億円赤字であった。

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けて2月末から6月にかけて実施した臨時休業や営業時間短縮に加え、日本経済の大幅な落ち込みにより、その後も外出を控える動きが続いていることなどにより、入店客数・売上ともに前年を大きく下回る結果となった。

 日本経済は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、2020年4~6月の国内総生産(GDP)が前年同期比28・1%減と、1980年以降で最悪の落ち込みとなった他、4~6月の家計最終消費支出が対前年同期比11・3%減と過去最悪の落ち込みとなった。毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上)によると、残業代など14%減少により、一人当たりの現金給与総額は27万3263円と前年同月比1・3%減少となり4月から8月まで5か月連続減少となっている。小売り業界においても、商業動態統計によると2020年7月の小売業販売額は2・8%減と5か月連続のマイナスとなっており依然として厳しい状況が続いている。

3社商況9月

  • 三越・伊勢丹ホールディングス
  • 髙島屋
  • 大丸松坂屋百貨店

「つめあと」

~ 日本人戦犯の悲劇 モンテンルパの死刑囚の歌集を朗読でつづる ~

五大 路子

モンテンルパの悲劇を今伝えたい

 1999年12月31日「あゝモンテンルパの夜は更けて」を大ヒットさせた渡辺はま子さんが亡くなられました。私は、横浜に縁の深いはま子さんに関心を持ち戦争が生んだ悲劇を調べていくうちに、1951年1月19日にフィリピンのモンテンルパで、元日本兵が処刑されたことを知りました。そして、戦犯として収監されていた108名の方々を、はま子さんの歌の力が救ったことに熱い思いが湧き上がりました。

 取材を進め、帰還兵や遺族の方達と交流をして、戦争のもたらした深い傷跡が今も残っていることに驚くと共に、舞台を通して悲惨な事実を二度と繰り返してはならないという事を伝えようと決意しました。

 2001年から横浜夢座で舞台化し、再演を繰り返してきましたが2015年には御存命の方が4名となり、その後も逝去され、2018年3月17日に最後の1人となられた宮本さんに私はお会い致しました。その時宮本さんは、戦犯として捕らわれていた長い間に書き綴った歌集を、私に読んで聞かせて下さいました。そして、その約1ヵ月後、4月21日に宮本さんは亡くなられました。世界が多くの不安を抱える今、モンテンルパからのたった一人の生き残りの帰還兵の歌集からのメッセージを彼の映像と共に朗読いたします。

今冬、YOUTUBEで動画配信開始

モンテンルパ刑務所

正式名称はニュービリビッド刑務所。150人前後の日本人戦犯が収容され、約半数が死刑判決を受けた。1948~51年に計17人が処刑されたが、53年7月にキリノ大統領(当時)の特赦により、108人全員が帰国した。戦犯が望郷の思いを込めて作詞・作曲した譜面を、歌手渡辺はま子が「あゝモンテンルパの夜は更けて」として発表し、大ヒット。

 

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