日本の百貨店のあゆみ 12 ~近鉄百貨店

呉服店と鉄道会社をルーツとする百貨店

ルーツは「旧京都近鉄百貨店」 と【旧近鉄百貨店

旧近鉄百貨店は【 】で表示

◆旧京都近鉄百貨店~中林仁一郎により1920年京都市に開業した京都物産館→丸物→1977年 商号「(株)丸物」を「(株)京都近鉄百貨店」に変更→2001年(株)京都近鉄百貨店と(株)近鉄百貨店が合併し、商号を(株)近鉄百貨店に変更。

◆旧近鉄百貨店~大阪電気軌道(株)(後の近畿日本鉄道)が開業した上本町店と、大阪鉄道(株)が阿倍野橋に開業した大鉄百貨店(後の近鉄百貨店)が起源とされる。2001年(株)京都近鉄百貨店と(株)近鉄百貨店が合併し、商号を(株)近鉄百貨店に変更。

1910年 大阪電気軌道(株)設立

1934年 大阪鉄道が「(株)大鉄百貨店」創立。

丸物(京都物産館→旧京都近鉄百貨店)の繁栄

1920年 京都駅前に京都物産館開業。合名会社京都物産館設立

1926年 京都物産館新館完成(百貨店形態の店舗を開設)。

【1926年 大阪電気軌道(株)近畿日本鉄道の前身)が上本町の大軌ビル内に直営食堂開業

1931年 商号を合名会社丸物に変更

1934年 株式会社丸物に改組。

1934年 大阪鉄道が「(株)大鉄百貨店」創立

1936年 大阪電気軌道(株)(現近鉄グループホールディングス株式会社)の百貨店事業として大軌百貨店開業(現上本町店)

1937年 大阪鉄道が大鉄百貨店開業(現あべのハルカス近鉄本店)

1941年 大阪電気軌道(株)と参宮急行電鉄合併、関西急行鉄道(株)に社名変更。大軌百貨店は関急百貨店に変更】

近畿日本鉄道誕生

1941年 太平洋戦争が勃発

【1943年 戦時下において交通事業調整が要請されたことから、大阪鉄道、関西急行鉄道と合併】

1944年 関西急行鉄道が大鉄百貨店を合併(現近鉄グループホールディングス(株))大鉄百貨店は関急百貨店阿倍野店、関急百貨店は関急百貨店上本町店として再発足。

関西急行鉄道と南海電気鉄道が合併。近畿日本鉄道(株)が誕生。それに伴い「近畿日本鉄道上本町百貨店」と「近畿日本鉄道阿倍野百貨店」に名称変更。】

1945年 大阪空襲により近畿日本鉄道阿倍野百貨店が罹災。このため、近鉄本社は上本町7丁目に移ることとなった。】

成長から多店舗経営の悪化を辿る

【1948年 近鉄百貨店阿倍野店が全館オープン】

1949年 株式を大阪証券取引所に上場

1950年 近鉄百貨店阿倍野店に日用品販売を主体としたわが国初のドラッグストアを開業。人気を博す。】 

1954年 丸物は、池袋ステーションビルの資本に参加し、百貨店業に業態を変更する。

1957年 池袋駅に「東京丸物」を新築開店。

1960年 創業者中林仁一郎社長が70歳で急逝後、経営状態が悪化。1969年 東京・九州から完全撤退する。

1972年 近畿日本鉄道(株)の百貨店事業として奈良店開業。

大阪市阿倍野区に(株)近鉄百貨店設立。(株)近鉄百貨店が近畿日本鉄道(株)から営業譲受(阿倍野店、上本町店、奈良店)

1974年 東京近鉄百貨店開店

1977年 商号「(株)丸物」を「(株)京都近鉄百貨店」に変更。丸物百貨店の名称は消滅する。

1978年 (株)近鉄百貨店 東大阪店開業

1983年 (株) 近鉄百貨店が(株)東京近鉄百貨店を吸収合併する】

1986年 (株)近鉄百貨店 橿原店開業

1988年 (株)近鉄百貨店 阿倍野店増築完成

【1993年 田中太郎社長就任】

1996年 (株)近鉄百貨店 桃山店開業

1997年 (株)近鉄百貨店 生駒店開業

1998年 (株)近鉄百貨店が(株)枚方近鉄百貨店を合併(枚方店)

2000年 業績悪化のため京都近鉄百貨店京都店を業態転換し、店名を「プラッツ近鉄」に変更

2000年 近鉄百貨店阿倍野店南側にファッションビル(株)近鉄百貨店 Hoop開業(建物の上層5~6階部分のサークル状に張り出した[BIG CIRCLE]から名づけられた)】

近鉄百貨店誕生

2001年 (株)京都近鉄百貨店と(株)近鉄百貨店が合併し、商号を(株)近鉄百貨店に変更。((株)京都近鉄百貨店経営悪化による合併)

2004年 中川文雄社長就任

2007年 京都店(プラッツ近鉄)閉鎖。京都店の土地、建物をヨドバシカメラに売却。ヨドバシカメラ・マルチメディア京都開店

阿倍野橋ターミナルビル整備計画が発表される。近鉄百貨店阿倍野店の西側部分を建て替え、高さ日本一、300mになる「阿部野橋ターミナルビルタワー館(仮称)」を建設するというもの。「あべのハルカス」の名称となる。

2008年 ファッションビルand(アンド)開業(Abeno Natural Daysの頭文字)

2009年 (株)中部近鉄百貨店、(株)和歌山近鉄百貨店を合併。1966年名古屋駅ビル竣工に伴い開業した近鉄パッセ(近鉄百貨店名古屋店)が近鉄百貨店の店舗となる。近鉄パッセの呼称はそのまま。飯田圭児社長就任。

2010年 上本町YUFURAに商業施設(新歌舞伎座と38店のショップ、オフィスからなる)開設 “ゆらりふらり”と何度でも立ち寄りたくなる“気持ちよい場所、心地よい空間”をイメージして付けられた。

2012年 枚方店閉店

都市型百貨店と地域密着型百貨店を柱に

2013年 あべのハルカスタワー館(地上14階〜地下2階)が先行オープン。阿倍野店の店名をあべのハルカス近鉄本店に変更

2014年 あべのハルカス近鉄本店グランドオープン。日本一の営業面積の百貨店となる。(オフィス、「大阪マリオット都ホテル」、都市型美術館「あべのハルカス美術館」や展望台「ハルカス300」で構成される。)高松啓二社長就任

桃山店閉鎖

2015年 近畿日本鉄道を「近鉄グループホールディングス」に社名変更

2018年 近鉄百貨店ショップ桔梗が丘閉店

2019年 秋田拓士社長就任

2023年現在の店舗

あべのハルカス近鉄本店

上本町店

東大阪店

奈良店

橿原店

生駒店

和歌山店

草津店

四日市店

名古屋店・パッセ

Hoop

and

上本町YUFURA

  

近鉄百貨店公式サイト

近鉄百貨店の歴史・創業ストーリー