デパート新聞 第2740号 – 令和6年9月15日
7月全国は5.5%増
日本百貨店協会は、令和6年7月の全国百貨店(調査対象71社、177店〈2024年6月対比±0店〉)の売上高概況を発表した。売上高総額は5011億円余で、前年同月比5.5%増(店舗数調整後/29か月連続プラス)だった。
百貨店データ
SC販売統計7月
都市規模別・地域別 売上高伸長率
人事異動
㈱そごう・西武
西武池袋本店のストライキから、あっという間に1年が過ぎた。ストライキの翌日に、セブン&アイ・ホールディングスから投資会社に会社の所有者が変わり、その後多くの売場が姿を消した。新たな経営者が最優先に尊重するはずだった「雇用を守る」という約束は事実上反故となり、転進支援金という一時金を支払う制度を作り、多くの非正規社員の解雇を実行しているようである。
新たなデパートは、大家であるヨドバシカメラの営業区域が建物の60%程度を占める様相で、西武・そごう労働組合の寺岡泰博委員長の言うように、都市百貨店としての看板も矜持も外してしまったのだろうか。その一方で、新たなそごう・西武の経営者は利益を追求するために更なる合理化を進めていくようである。
デパートの良さが、ためらいもなく失われていく情景が寂しい秋である。