2024年9月 百貨店のニュース

百貨店8月度、台風にも負ケズ1割増収

2024年9月2日(月)

 百貨店主要4社の2024年8月度業績は、全体的に約1割の増収を記録しました。その中でも特にラグジュアリーブランドや婦人服といった高額品が好調でした。一方で月末に発生した台風10号の影響で西日本の店舗が1~2日休業を余儀なくされ、これがマイナス要因となりました。

 具体的な業績として、三越伊勢丹は前年同月比で16.7%の増加、高島屋が7.3%増、大丸松坂屋百貨店が6.8%増、阪急阪神百貨店が11.1%増となりました。

 特に東日本の都心店は堅調で、三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店は前年同月比28.4%の増収を達成し、その中でも訪日客向けの売上は42.3%増と顕著でした。また、高島屋の新宿店も11.8%増、日本橋店が9.3%増と好調を維持しています。

  台風の影響があった西日本でも、全体的に見ると業績への影響は限定的でした。特に都心店では来店客数が順調に推移し、阪急阪神百貨店の阪急本店は8月として過去最高の売上を達成しました。婦人ファッションは前年同月比で約20%増、バッグは約40%増と大きく伸びました。博多阪急は台風の影響で29、30日に休業しましたが、全体的には大丸松坂屋百貨店の心斎橋店が6.3%増、京都店が8.1%増を記録し、別会社の博多大丸も7.0%増を達成しました。

                                       WWD

ルイ・ヴィトンが水戸京成百貨店から撤退へ 茨城県内唯一の直営店

2024年9月5日(木)

 ルイ・ヴィトン水戸京成店(水戸市泉町1丁目)が、2023年12月25日をもって閉店する。百貨店側は後継店舗について未定で、「ただただ、残念」とコメント。

 ルイ・ヴィトンは2006年に茨城県内唯一の直営店としてオープンし、2012年には売り場面積を拡大したが、今年8月に契約を更新しなかった。公式サイトには「開店以来、多くのお客様にご愛顧いただき、誠にありがとうございました。引き続き、全国のルイ・ヴィトン ストアにてお客様のご来店をお待ちしております」とのコメントも掲載している。

 なお、県内ではセブン&アイ・ホールディングス傘下のスーパー、イトーヨーカ堂の竜ケ崎店も来年2月に閉店予定。

                                  朝日新聞DIGITAL

高知県と東京の銀座と浅草に店舗がある百貨店・松屋 地方創生の協定締結

2024年9月18日(水)

 東京の銀座と浅草に店舗を持つ百貨店、松屋が高知県と協定を結びました。

 特に松屋銀座は、県のアンテナショップ「まるごと高知」の近くにあり、ショーウィンドウに高知の木材を使用しています。この協定により、松屋銀座は高知県産品のPRや観光情報を発信し、まるごと高知とともに高知の認知度を向上させることが期待されています。

 なお、県が百貨店と協定を結ぶのは初めての試みです。 松屋の代表取締役社長執行役員である古屋毅彦氏は、東京や海外から訪れる人々に高知を知ってもらうことが重要だと述べており、ビジュアルや動画を通じて様々な形で情報を提供することを考えています。

 また、松屋銀座では今月25日から、高知県産品を販売するイベントも開催予定です。

                                    テレビ高知

東京地区百貨店/8月売上は36カ月連続プラスの6.6%増

2024年09月26日(木)

 日本百貨店協会が9月25日に発表した8月の東京地区の百貨店売上は、約1210億円で前年同月比6.6%増となり、36カ月連続のプラスを達成した。

 具体的には、総店舗面積は67万2961m²で7.7%減、従業員数は1万3191人で4.3%減少している。売上は前年実績を上回ったものの、入店客数は2.6%減少し、記録的な猛暑や台風の影響で客足が鈍ったが、高付加価値商材やインバウンド需要が売上を牽引し、盛夏商材も好調に推移した。夏休みのファミリー向け催事や外商顧客向け催事等も盛況だった。2019年比は4.8%増となった。

  商品別では、家庭用品と食料品を除く3品目が前年を上回り、衣料品は10.2%増で、特にカットソーやTシャツなどの夏物衣料の需要が高まった。また、婦人服や紳士服でも秋口まで着られるアイテムが人気だった。身のまわり品は10.9%増で、ラグジュアリーブランドのハンドバッグや財布が好調を維持した。

 インバウンド需要は為替の影響を受けつつも、購買意欲は変わらず、サンダルや日傘などの盛夏アイテムも引続き高伸した。 雑貨は7.4%増で、美術・宝飾・貴金属が外商顧客向け催事での時計販売が好調となり。化粧品は口紅など一部商材が堅調だった。家庭用品は南海トラフ注意報の影響でECでの防災用品の動きがみられた。食料品は入店客数の減少と連動して4.5%減となったが、菓子は帰省土産やインバウンド需要に支えられ堅調となった。9月18日時点では前年比4.7%減で推移しているが、2019年比では5.0%増となっている。

                                    流通ニュース