2024年7月 百貨店のニュース

大手百貨店6月売上高4社そろって増、夏物・ラグジュアリーブランドが好調 

2024年7月1日(月)

 大手百貨店4社が発表した6月の売上速報によると、三越伊勢丹前年同月比24.2%増、J.フロントリテイリング(百貨店事業合計)20.2%増、エイチ・ツー・オーリテイリング(阪急阪神百貨店全店計)25.5%増、高島屋各店計(国内百貨店子会社含む)17.1%増だった。サングラス、サングラス、衣料品など夏物アイテムが好調に推移。インバウンドもラグジュアリーブランドを中心とする高額品が伸びている

■三越伊勢丹HDの2024年3月期売上高は5364億円で、伊勢丹新宿本店店頭の売上は前年比28.6%増加、三越日本橋本店店頭17.2%増、三越銀座店39.2%増などで、三越伊勢丹計24.2%増だった。また、国内グループ百貨店計でも売上は10.0%増加した。高付加価値商品の売上が伸びており、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの商品などが好調だった。免税売上も高く、ラグジュアリーブランドの商品への関心が続いている。

■J.フロントリテイリングは、2023年2月期の売上高が前年比18.9%増となり、博多大丸や高知大丸を含む百貨店事業も20.2%増加した。6月には気温の上昇に伴い、パラソルや化粧品などがよく売れた。外商売上も2ケタ増加し、15店舗中14店舗が前年実績を上回り、大丸松坂屋百貨店の免税売上高も前年比135.9%増で好調だった。

■H2Oリテイリングは、2024年3月期に売上高6574億円を達成した。百貨店事業の全店売上高は前年比25.5%増で、特に阪急本店が35.7%増で好調だった。梅雨の遅れや高温で、真夏日向けの商品が売れ、全店の売上高は前年比で約3割増加した。免税売上高も2.7倍に伸び、阪急本店は13カ月連続で売上高の過去最高を更新した。100万円以上の高額品の売上高は前年比で約4割増となっている。

■2024年2月期の高島屋の営業収益は4661億円で、高島屋各店計は17.2%増、岡山高島屋、岐阜高島屋、高崎高島屋を含めた国内百貨店計は17.1%増だった。梅雨の影響で晴雨兼用傘やジャケットなどが好評で、インバウンドでは高級ブランド商品の売り上げが伸びている。大半の店舗と商品カテゴリーが前年を上回る成績を収めた。

                                        流通ニュース

西武池袋本店「百貨店のイメージもキープされている」…豊島区長が改装計画に賛同

2024年07月03日(水)

 そごう・西武が示した西武池袋本店(東京都豊島区)の改装計画について、豊島区の高際みゆき区長は3日の定例記者会見で、「百貨店のイメージもキープされている」と賛同する考えを示した。

 そごう・西武は6月、同店を2025年1月以降、段階的に改装オープンし、百貨店の売り場面積はほぼ半分に縮小すると発表した。高級ブランドは、出店数は減るものの、売り場面積は拡大する。化粧品や「デパ地下」と呼ばれる食料品売り場も強化する。

  同店の土地や建物はヨドバシホールディングスが取得しており、25年以降に家電量販店が出店を予定している。このため、「地域の顔」として親しまれる百貨店の改装で、街のイメージが変わることを懸念する声が上がっていた。 

                                      読売新聞オンライン

百貨店「佐世保玉屋」来月以降も売り場面積縮小し営業継続へ

2024年07月16日(火)

 佐世保市の老舗百貨店「佐世保玉屋」は建物の老朽化や再開発事業を理由に、今月末で一時閉店を検討していたが、会見で来月以降も一部の売り場を縮小して営業を続ける方針を示した。

 百貨店は耐震改修促進法に基づく耐震診断の報告義務を怠っており、市から報告を求める命令が出されている。

 今後、佐世保玉屋では営業継続にあたって、現在、1階と2階で合わせて5600平方メートルある売り場面積を耐震報告が義務づけられないとする5000平方メートル未満に縮小する方針です。

 田中丸社長は一時閉店の文書について「決定と感じたかもしれないが今後のことを相談したいという思いで文書を出した。それ以降、お客様もかなり心配し、困惑した気持ちだったと思うが皆様の問いかけに一つ一つ対応できなかったことは申し訳なく思う」と述べた。

 建物の安全性については、専門家や行政の指導に基づいて対応していく考えを示している。

                                        長崎 NEWS WEB

6月の百貨店売上高14%増 免税も2.4倍で過去2番目

2024年7月25日 (木)

 日本百貨店協会が25日発表した6月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比14%増の5018億円だった。28カ月連続の増収となり、新型コロナウイルス禍前の2019年同月比でも8.2%増えた。免税売上高は前年同月比2.4倍の661億円で14年10月に現行の統計が始まって以来2番目に高い水準だった。

 中でも免税売上高は5月に記録した最高額(718億円)に次ぐ水準だった。アジア圏からの訪日客が多くを占め、円安を追い風にラグジュアリーブランドのバッグや時計・宝飾などの高額品が売り上げをけん引した。1〜6月の免税売上高は前年同期比2.6倍の3344億円で上半期としては初めて3000億円を超えた。

 6月の売上高を商品別に見ると、ラグジュアリーブランドを含む身のまわり品が前年同月比30%増だった。気温の高い日が続く中で晴雨兼用傘なども好調だった。食料品は0.3%増と3カ月ぶりに増収に転じた。百貨店の屋上で開催しているビアガーデンなども盛況で食堂喫茶は5.8%増えた。

 7月1〜18日の主要百貨店の売上高は前年同期比で8%増となった。19年同期比でも11%増と堅調に推移している。

                                         日本経済新聞

大丸松坂屋百貨店が1月1日と2日を休業に 従業員の「心身ともに豊かなくらし」を目指す

2024年07月26日(金)

 大丸松坂屋百貨店が2025年の正月営業について、1月1日、2日の両日を休業日にすると発表した。2日に休業するのは2000年以来25年ぶりとなる。

 年始の営業日の変更は、取引先を含む従業員とその家族の「Well-Being Life(心身ともに豊かなくらし)」を実現するため、また従業員とのエンゲージメントの強化を目的に実施するという。

 対象は、大丸心斎橋店や大丸梅田店、大丸東京店、大丸京都店、大丸神戸店、大丸須磨店、大丸芦屋店、大丸札幌店、大丸下関店、松坂屋名古屋店、松坂屋上野店、松坂屋静岡店、松坂屋高槻店、博多大丸、高知大丸の計15店舗。

FASHION SNAP

※大丸松坂屋百貨店公式サイト

大丸松坂屋百貨店各店舗の2025年1月2日の休業について   2024年7月25日(木)