2024年5 月 百貨店のニュース

老舗百貨店の山形屋が私的整理へ 負債総額360億円、営業は継続 鹿児島市

2024年5月10日 

 鹿児島市の老舗百貨店、山形屋が金融機関から支援を受け、経営再建に着手することがわかった。新型コロナウイルスの影響で売り上げが低迷し、約360億円の負債を抱えている。再建計画案では、株式化や組織再編などが柱として挙げられており、営業は続けられる予定。創業家が経営に関わり続ける方針で調整が進められており、債権者会議が予定されている。

※山形屋 1751年に紅花仲買と呉服行商として創業し、1917年に株式会社化。百貨店業を開始し、店舗を拡大しながら物産展や文化催事にも取り組んでおり、「北海道の物産と観光展」は道主催の物産展として2022年までに34回もの売上日本一を記録。グループ企業は23社を有する。                         南日本新聞

百貨店・山形屋の経営再建、鹿児島県が支援を表明…知事「物産展開催などできることはやりたい

2024年05月18日

  鹿児島市の山形屋は経営再建を目指しており、鹿児島県の塩田知事は支援する考えを示した。新型コロナの影響で県民の消費行動が変化していることを踏まえて対応し、人員整理時には労働局と連携して支援する方針を表明。山形屋は事業再生ADRを申請し、約360億円の負債を抱えており、金融機関の合意を得て経営再建を進める予定。

                          読売新聞オンライン

百貨店の4月の免税売上高、前年同月比2・8倍の599億円…円安追い風で2か月連続過去最高

2024年05月24日

 日本百貨店協会が発表した4月の全国百貨店売上高によると、訪日外国人客を中心とした免税売上高は前年同月比2.8倍の599億円で、3月の記録を100億円以上上回り、2か月連続で過去最高を更新した。円安の影響もあり、化粧品や高級ブランド品の購入が好調で、訪日客数は初めて50万人を超えた。

 日本政府観光局によると、4月の訪日客数は304万人で、2か月連続で300万人を記録している。百貨店全体の売上高は、既存店ベースで前年同月比8.9%増の4441億円で、国内客の売り上げは0.7%減少したが、中国からの来店客も大幅に増加しているという。                読売新聞オンライン      

山形屋、私的整理成立へ 「地域に必要な百貨店」 きょう28日、債権者会議で最終合意

2024年05月28日

老舗百貨店「山形屋」が経営再建を目指し、私的整理の一つである「事業再生ADR」の最終段階として、債権者会議が28日に開かれる。事業再生計画案では、金融機関への負債を一部圧縮し、グループ全体をホールディングス化するなどのコスト削減策を提案する。 メインバンクの鹿児島銀行をはじめ、債権者の金融機関側からも「地域に必要な百貨店」とする意向が強い。複数の関係者によると、成立する見通しだ。

成立すれば、5年かけて計画を遂行する予定。2023年5月以降、債務猶予を受けてきたが、全ての債権者の同意が得られない場合は法的整理に移行する。山形屋は273年の歴史を持ち、人口減少や新型コロナウイルス、耐震工事などにより経営が悪化。売上高も減少し、最新の会計基準では増収傾向にあるが、課題は大きい。                         南日本新聞