鎌倉長谷寺で「なごみショップ」を展開中

 「花の御寺」として有名な鎌倉の名刹、長谷寺では今まさにアジサイの花が見ごろを迎え、連日多くの参拝者で賑わっている。
長谷寺に伝わる縁起によると、養老五年(721年)に巨大な楠の霊木から二体の観音像が造顕され、そのうちの一体が大和長谷寺の本尊となり、残る一体は衆生済度を祈願し、海中に投じられたという。その後、天平八年(736年)に至り、相模国長井浦(横須賀市長井)に流れ着いた尊像は鎌倉へ遷座され、長谷寺開創の礎となったということだ。
(長谷寺パンフレットより)

 お寺の境内におわす「和み地蔵」はその優しい笑顔ですべての人々を迎えてくれる仏様。長谷寺を訪れた多くの人の写真を撮る姿がいつでも見られて大人気となっている。

 長谷寺の竹石元美山主にお話を伺った。

「和み地蔵は17年前ほど前から参拝者の方々に親しまれています。とにかく全ての方々に笑顔になっていただくための願いを込めた、お地蔵様なのです。和み地蔵は帰りの順路のところにあり、上境内で観音様をお参りされ、石段を下りて来て、帰り間際に和み地蔵をお参りされると、どなたも笑顔になってお帰りいただけます。その笑顔を見ていると、こちらも本当に良かった、という気持ちになれます。」

 その「和み地蔵」のキャラクターグッズが販売されている「なごみショップ」はお寺の券売場のすぐ横にある。「なごみショップ」では、「ここでしか買えない」品々を取り揃えており、多くの参拝者に喜ばれている。
「なごみショップ」では今後、百貨店での催事販売も検討しているとのことで、デパート新聞が取材を行った。

 取材当日も多くの参拝者が訪れる忙しい中、長谷寺の三浦浩樹さんにお話を伺うことができた。

「なごみショップは、昨年の11月21日にプレオープンしました。そして本年3月25日にグランドオープンしました。

 2020年春からの新型コロナウイルス感染症が流行している期間は休業した期間も多かったのですが、ようやく以前の賑わいが戻って来たところです。マスクを外されているお客様も増えてきています。ただ、ショップがあるのが券売場の横のため、拝観券をお求めになった方にはなかなか気づいていただけません(駐車場に車を停めた方はすぐ前を通られるので気づいてもらえます)。そのため、券売場の横に大きな和み地蔵を置いて「なごみショップ」に気づいてもらえるよう、工夫しています。「なごみショップ」では和み地蔵のキャラクターグッズを中心に品ぞろえをしています。一番人気は1000円で頒布している、和み地蔵のフィギアです。色は11色あり、ソフトビニール製で軽くて、大きな荷物の方にも好評です。お求め易い金額ですので、気軽に購入されている方も多いようです。500円の和み地蔵フィギアは小さく可愛くて、お子様にも人気です。また300円の木製チャーム(小)は12種類あり、遠足の子供たちにも大人気です。同様に500円の木製チャーム(大)も好評をいただいています。

 その他にもクリアファイル、ご朱印帳、てぬぐいなども頒布しています。

 食品では「お寺のカレー」(1食540円)が人気です。「お寺のカレー」は、お寺の見晴台のすぐ横にある「海光庵」の看板メニューをレトルトにしたもので、動物性食材を一切使わない精進カレーです。その他にも「なごみサブレ―」「なごみマシュマロ」なども好評をいただいています。」

 この後、記者はお寺の境内を見学させていただいた。

 受付を入って、池の前を右側に進むと「和み地蔵」の前に出られる。この日も多くの参拝者が「和み地蔵」と一緒に記念写真を撮る姿が見られた。

 池の橋を渡り、石段を上がったところには可愛い三体の「良縁地蔵」がある。こちらも人気の撮影ポイントになっていて、多くの人に親しまれている。

 石段をさらに上がり、観音堂で本尊の十一面観音像をお参りした後、「あじさい路」に進んだ。記者が訪れた日はアジサイが、ちょうど見ごろを迎え始めており、多くの方が美しいアジサイの咲く「あじさい路」の散策を楽しんでいた。続いて「海光庵」を訪れることができた。「海光庵」では「お寺のカレー」(1200円)が一番人気で、どなたでも食べ易い、優しい味となって評判となっている。「海光庵」では「お寺のカレー」と共に「みたらし団子」(2本400円)も人気となっている。暖かくて柔らかい団子は参拝して少し疲れた体を癒してくれることだろう。オーシャンビューの客席からは相模湾の絶景が一望でき、晴れた日には伊豆大島を望むこともできる。鎌倉を訪れた際には是非訪れてほしいものだ。