2025年11月 百貨店のニュース

大丸心斎橋店

東武宇都宮百貨店大田原店が2026年8月いっぱいで閉店…栃木県北地域唯一の百貨店の閉店に、地元経済への影響を不安視する声も

2025年11月2日(土)

 東武宇都宮百貨店は、建物の賃貸借契約が2027年2月末で満了することと、施設の老朽化による多額の設備投資が必要と判明したため、2026年8月末で大田原店(大田原市美原)の営業を終了して閉店すると発表した。県北唯一の百貨店の閉店に地元関係者や住民から地元経済への影響を懸念する声が上がっている。

 大田原店は2002年開業で売り場面積約1万2000平方メートル、2005年度に売上高59億円のピークを記録したが、インターネット通販の拡大や衣料品事業の低迷、新型コロナの影響で20年度に売上が初めて40億円を割り込み、その後も回復には至らなかった。2022年に3階へニトリが出店して一定の集客効果はあったものの昨年度の売上高はピーク時から約4割減の37億円で過去最低となったため閉店に至った。

大手百貨店4社、インバウンド売上高が軒並み2ケタ増 中国の国慶節が追い風

2025 年11月4日(火)

百貨店大手4社の10月売上高は全社が前年同月を上回った。国慶節の訪日客増で免税売上が各社とも2ケタ増となったこと、気温低下で秋冬衣料も好調だったため国内需要も堅調に推移した。

三越伊勢丹グループは前年同月比4.3%増で、免税売上は全国既存店で3.0%増、地方店では13.9%増と回復が鮮明で、旗艦の三越日本橋本店は13.1%増と高額品が好調で宝飾・貴金属が約2割増、伊勢丹新宿本店は4.8%増、三越銀座店は5.7%増といずれも秋冬物の立ち上がりが良好だった。

高島屋は前年同月比で売上が8.3%増加し、とくに免税売上が15.4%増と牽引役となったため免税を除く売上も7.2%増となり、大阪店が12.2%増、玉川店が15.8%増と好調で、国慶節の集客効果に加え婦人服・紳士服・ラグジュアリーブランド・化粧品が幅広く売上を押し上げた。  

大丸松坂屋百貨店は前年同月比8.2%増で、免税売上が18.9%増と大きく伸び、大丸心斎橋店と松坂屋名古屋店が二桁成長を記録し、松坂屋名古屋店は改装効果が継続して秋冬物衣料や外商が堅調だったうえ、訪日客による宝飾・化粧品・IPコンテンツ関連の購買が全体の売上を押し上げた。

阪急阪神百貨店の総売上は前年同月比5.0%増で、改装中の阪急本店は売り場閉鎖の影響が残るものの同4.9%増と堅調であり、免税売上が約1割増加して10月の店舗売上高が過去最高を記録した。さらに、阪神梅田本店は改装効果と専門店導入が奏功して前年を約1割上回り、英国フェアも盛況でSNSを活用した販促により若年層の来店が増加した。

旧さくら野百貨店の解体工事始まる 再開発へ8年ぶりに動き出す 仙台駅前の空洞化に課題も

2025年11月4日(火)

JR仙台駅前の旧さくら野百貨店(元「丸光」)が、2017年の閉店後も再開発の調整難航で長年放置されていましたが、11月4日に本格解体工事が始まり、関係者が出入りする様子が確認されました。土地の大半を所有するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは工事を2027年6月30日まで実施する計画である一方、工事の詳細や再開発計画については回答を差し控えていますので、具体的な用途や完成イメージは未定のままです。  

市民は仙台駅前の空洞化を懸念し、かつての建物が失われた現状に不満を示す一方で、スーパーのような多様な商品を扱う施設ができることを期待しており、解体開始が再開発の実行につながるのか注目が集まっています。

名鉄百貨店、屋号存続へ 本店閉店後も外商に活用

2025年11月10日(月)

名鉄百貨店は本店の閉店後も「名鉄百貨店」の屋号やロゴを継続使用し、「meitetsu」の文字が入った紙袋や、包装紙も従来のデザインを維持し、知名度が高いことから資産として有効活用すると発表した。また、外商事業は来年3月1日にグループの別会社へ譲渡して営業を継続すると明らかにした。さらに、法人・個人向けの外商や学生服に加えてお中元・お歳暮・おせちの取り扱いも引き継ぎ、これらの注文は対面ではなくインターネット、郵送、ファクスで受け付ける方針である。

藤井大丸百貨店が本館の一時休業を発表 再オープンは2030年度中

2025年11月11日

藤井大丸百貨店は老朽化に伴う大規模改装工事のため、2026年5月6日から本館を一時休業し、2030年度中の再オープンを目指すと発表した。この改装着手を契機に周辺エリアを活用した街づくりを進め、京都府内外の顧客が共に過ごせる価値ある四条界隈を目指して地域と連携を深める計画であり、再オープンや街づくりの詳細は決まり次第公表される。  

藤井大丸は1870年に藤井キクが呉服の行商を始め、1891年に京都の河原町通四条上ル米屋町東側で店舗を開店、1912年に四条寺町角の現所在地に移転して3階建てレンガ造りの洋館を建て、その後1969年までに地下2階・地上8階建てへの増築を重ねて現在に至っている。

10月の百貨店売上高4.3%増、3カ月連続プラス 免税売上8カ月ぶり増加

2025年11月25日(火)

日本百貨店協会が発表した10月の全国百貨店既存店売上高は前年同月比4.3%増の4668億円で3カ月連続のプラスとなった。免税売上高は為替の円安や中国の国慶節による来店増を追い風に7.5%増の546億円で10月としては過去最高となり、免税購買客数も8.9%増の56万4000人と最高を記録した。高級ブランドや一般物品が堅調に推移し、化粧品などの消耗品は19.1%増えた一方で1人当たりの購買単価は1.2%減少したため、協会は各社のサービス強化や品ぞろえが寄与したと分析している。

国内売上高は気温低下と高額消費の追い風で3.9%増となり3カ月連続のプラスを確保した。売上高全体を商品別でみると高級ブランドの身のまわり品が9カ月ぶりに増収(2.3%増)となった。雑貨は10.6%増で特に美術・宝飾類が16.2%増と牽引した。地域別では主要10都市が5.5%増で神戸(9.6%増)や大阪(8.3%増)の伸びが際立ち、その他地区も微増(0.1%)となった。

11月1〜18日の主要百貨店売上は2.3%増収で推移しているが、高市早苗首相の台湾に関する発言を受けて中国政府が日本への渡航自粛を要請したことによる訪日客減の影響が懸念されており、協会は大手各社が海外顧客と直接つながる施策を進めて効果を期待しつつ、今後の影響を注視するとしている。