「集え! 地方デパートたちよ」

「小さなおもちゃの国」を開催したデパートは、この9月までで28店舗を数える。

 鎌倉や横浜の直営店舗である「小さなおもちゃ屋さん」を加えれば30拠点を超えた勘定になるのだ。

 もちろん北海道、四国、沖縄への進出は果たせていない。47都道府県で開催し、全国制覇までにはまだ時間がかかるだろう。もちろん「デパートゼロ県」問題もあり、実際の全県制覇は不可能な事は承知している。

 それでも、「小さなおもちゃの国」が、閉店ラッシュの続くデパート業界にとって、デパートゼロ県を増やさないための何かしらの歯止めとなる限り、本紙はこの催しを継続させたいと考えている。

 全国のデパートは大都市圏、地方郊外を問わず、顧客の減少という共通の課題を抱えている。都市部ではインバウンドと富裕層シフト施策により、最高益を誇る大手百貨店もあるが、地方デパートはその売上のほとんどを年配の女性客のみに頼っているのが実態だ。 

 「小さなおもちゃの国」は、学生、カップル、子連れファミリーと言った、デパートからショッピングモールに鞍替えしてしまった若年層の客を呼び戻す力があるのだ。

 それは、30店舗に及ぶ地方行あんぎゃ脚で実証された紛れもない事実であり、実際の現場で「ひさしぶりに地元の百貨店に来た」というお客様の声や「こんなに若いお客様が来店されるのは初めて」といった販売スタッフの声を聴いて来たのだ。

 特にこの夏休み以降は、「小さなおもちゃの国」の開催初日に店頭に行列し、フロアを文字通り埋め尽くすお客様を見ると、企画次第では「地方デパートのルネッサンス」も可能かもしれないという気持ちになる。

 それは百貨店の現場スタッフも同じであり、いろいろと新しい事にトライアルし、衰退する地方都市のランドマークとして生き残るために奮闘しているからだ。

 そして、忘れてはいけないもう一つ大事な側面は、この「小さなおもちゃの国」の開催に伴う「被災地支援活動」だ。近年は能登、熊本、千葉などで、続けざまに大きな地震と豪雨災害が断続的に発生し、それによる被害も複合的に拡大する傾向がある。

 このイベントに協力する東日本大震災雇用・教育・健康支援機構を経由して「小さなおもちゃの国」の利益を復興支援に充てており、カプセルトイを購入するお客様、そしてイベントを開催するデパートとそのスタッフも、支援活動に参加する形になっているのだ。

 冒頭で述べた様に、全国の地方デパートはこぞってこの「小さなおもちゃの国」イベントを開催し、新たな顧客開拓に挑んで貰いたい。同時に、被災地支援の一翼を担っい、全国にその輪を一緒に広げて貰いたいのだ。デパートのルネッサンス(復活、復興)は、全国の地方デパートにかかっているのだから。

全国の地方デパートたちよ!「小さなおもちゃの国」に集え!!