2026年08月 百貨店のニュース

大丸松坂屋百貨店/下関市に「大丸下関店」無償譲渡の申し入れ
2026年8月26日
大丸松坂屋百貨店は8月25日、下関市に対し、「大丸下関店」(山口県下関市)の土地・建物について寄付したいと申し入れた。下関市は8月28日、大丸下関店閉店に係る第2回庁内対策会議を開催し、現在の状況や今後の対応について協議する予定。
「大丸下関店」は1950年11月1日に開業し、1977年に現在の場所に移転した。2026年8月31日閉店する。直近の2025年度の売上高は68億6300万円だった。
百貨店の苦境が鮮明に 58社中49社が減収、地方では「空白県」が拡大
2026年8月18日( 火)
百貨店業界は厳しい状況が続いており、東京商工リサーチの調査では主要58社の2025年度決算で売上高合計が2兆630億円(前期比580億円減)、純利益合計が1113億円(同365億円減)となり、業界全体で減収減益が鮮明になった。減収企業は49社(84.4%)で増収の9社を大きく上回り、特に地方の地場独立系は26社中23社が減収となるなど大手と地方の格差が拡大している。
一方で、大都市ではインバウンド回復の兆しが見られるもののショッピングモールや専門店、ECへの顧客流出が続き集客力低下が深刻化している。価格転嫁による値上げが一時的に増収を支えたが人件費などコスト上昇で採算は悪化し、利益が判明した57社のうち40社(70.1%)が減益、赤字企業は22社(38.5%)に達した。
売上高トップは高島屋(3280億円)で三越伊勢丹(2833億円)、大丸松坂屋(2499億円)が続くが上位20社のうち15社が前年度を下回っており、三越伊勢丹は構造改革や関係会社株売却益で利益トップ(828億円)となった。閉店や廃業も相次ぎ、名鉄百貨店本店の閉店・解散など2026年以降に全国で8店舗の閉店が明らかになり、百貨店のない県は山形・徳島・島根に岐阜が加わって4県になった。さらに「空白予備軍」も16県にのぼるため、単に伝統的ブランドがあっても地方での生き残りは困難になっている。
大手百貨店/7月売上高三越伊勢丹7.0%増、J.フロント0.6%増
2026年8月4日
百貨店4社が発表した7月の売り上げ速報によると、三越伊勢丹ホールディングス(国内百貨店計)前年同月比7.0%増、J.フロントリテイリング(百貨店事業合計)0.6%増、エイチ・ツー・オーリテイリング(阪急阪神百貨店全店計)12.8%増、高島屋各店計(国内百貨店子会社含む)8.3%増だった。
〇三越伊勢丹HD(2026年3月期売上高:5456億円)
伊勢丹新宿本店や三越日本橋本店、三越銀座店など主要店舗の売上が前年同月比で増加し、三越伊勢丹全体では11.2%増となった一方で、地方の一部店舗では減少が見られ、国内グループ百貨店計では1.0%減だったが国内百貨店全体では7.0%増となっている。そして、識別顧客売上が堅調で、国内顧客は宝飾時計やラグジュアリーブランドのハンドバッグ、婦人服、雑貨が牽引した。また、伊勢丹新宿本店と三越日本橋本店のリモデルした洋菓子エリア、三越銀座店の「スヌーピー in 銀座 2026」などのイベントが若年層を含む新規顧客の獲得に貢献している。海外顧客売上もハンドバッグ、宝飾時計など高付加価値商品の支持で32.1%増と大きく伸長した。
〇J.フロントリテイリング(2026年2月期売上高:6802億円)
大丸松坂屋百貨店全体の売上高は前年同月比0.2%減であるが、博多大丸や高知大丸を含めた百貨店事業全体では0.6%増だった。免税売上の好調が寄与している一方で前年の万博会場売上の反動減や梅田店の売場縮小がマイナス影響を与えているため、梅田店を除くと百貨店事業合計は4.3%増と堅調だった。また、同社の免税売上高(速報値)は来店客数が前年より10.3%減少したにもかかわらず、ラグジュアリーブランドの好調で客単価が36.5%増加したため22.4%増となり、15店舗中11店舗が前年実績を上回り、特に神戸店、札幌店、博多大丸が2桁増、松坂屋名古屋店も取扱高が8.3%増と好調だった。
〇エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)(2026年3月期売上高:6817億円)
7月の百貨店全店売上高は前年同月比12.8%増となり、阪急本店と阪神梅田本店がそれぞれ17%台の伸長で両本店とも4カ月連続の2ケタ増を記録し、国内顧客は約1割増、免税売上は約3割増とインバウンド回復が寄与しているため、全体で好調を維持している。阪神梅田本店ではファッション・ライフスタイルが約3割増、食品が約1割増で店舗全体が約2割増となり、一方で中元商戦ではビールや飲料が苦戦したが、アイスデザートや和洋菓子など嗜好性の高い商品は伸びている。
阪急本店では高額品が堅調で「HANKYU LUXURY」を中心に100万円以上の商品が約5割増、インターナショナルブティックスや宝飾品・時計、ブライダル関連アクセサリーも約4〜5割増となり、コンテンポラリーファッションやモード、婦人靴も夏物の需要と猛暑の影響で好調だった。さらに、夏のクリアランスでは鮮度のある定価・セール品問わず人気があり、人気催事「ハワイフェア」は過去最高売上を更新して会期を通じて食品(ハンバーガー、マラサダ)がけん引し、前半と後半で出店ブランドを入れ替えたことで後半にワンピースやアロハシャツが伸びるなど集客と品揃えの工夫が奏功したため、7月として阪急本店が過去最高売上高を達成し、全体として二桁成長を継続した。
〇高島屋(2026年2月期営業収益:4924億円)
高島屋の各店合計は売上高が8.5%増加し、岡山・高崎を含む国内百貨店全体でも8.3%増となり、免税売上が26.2%増で免税を除いた店頭売上も6.1%増と堅調に推移している。国内顧客はラグジュアリーブランドや夏物衣料(正価品)、食料品が好調で、インバウンド客は高額品や化粧品、スポーツ関連商品が伸びた結果、客数が7.6%増、客単価が17.4%増といずれも前年を上回った。
店舗別では大阪、京都、泉北、日本橋、横浜、新宿、玉川、大宮、柏、EC、岡山、高崎の各店が前年実績を超え、商品カテゴリ別でも紳士服・紳士雑貨・婦人服・婦人雑貨・特選衣料雑貨・呉服・子供用品・ホビー・スポーツ・リビング・食料品・食堂・サービスが既存店対比で前年を上回っている。
京都の高島屋洛西店が44年の歴史に幕 雨の中、買い物客から拍手
2026年8月4日(火)
京都市西京区の高島屋洛西店は1982年開店後、地域に親しまれてきました。しかし大型モールの出店やネット通販の影響で売り上げが低迷し、2024年度決算で営業赤字となったため、設備投資での立て直しが困難と判断され昨年10月に閉店を発表し、8月3日に44年の営業を終えました。最終日は先着1000人にバラを贈呈し、店内の「洛西タカシマヤとの思い出メッセージ展」には約1000件のメッセージが寄せられ、午後6時半の閉店時には店長が感謝を述べる中、雨の中で買い物客から温かい拍手が送られました。


